「派遣の看護師を辞めたいけれど、病院(施設)の師長に言えばいいのか、派遣会社に言えばいいのか分からない。契約の途中で辞めたら損害賠償になるのでは」と不安になっていませんか。結論から言うと、辞めると伝える相手は、あなたを雇っている派遣会社(派遣元)です。辞め方は「契約満了で更新しない」「契約の途中で辞める」「無期雇用派遣で2週間前に申し出る」の3通りで、必要な日数と理由がそれぞれ違います。
この記事は、派遣で働く看護師・准看護師向けに、3通りの辞め方の比較表、医療機関への看護師派遣が原則禁止であることから生まれる「職場の種類ごとの悩み」の判定表、派遣会社の担当や派遣先の師長からの引き止め8例への返し方、そのまま使えるLINE文例3本をまとめました。
まず「誰に言うか」と「3通りの辞め方」の2つの表だけ読めば、今日やることが決まります。担当に自分で言えない場合の選択肢(退職代行の無料相談)は、フローチャートの直後に置きました。
先にお伝えしたいこと:眠れない・食欲がない・出勤前に涙が出る・消えたい気持ちがあるなど、心や体の不調が続いているときは、契約の残りを数えるより先に受診や相談を優先してください。厚生労働省の「こころの健康相談統一ダイヤル」(0570-064-556)は、かけた地域の公的な相談窓口につながります。受付時間は都道府県で異なります。
目次
辞めると言う相手は派遣会社|派遣先の師長ではない理由
派遣で働くと、毎日顔を合わせて指示を受けるのは派遣先(病院や介護施設)の師長や主任です。そのため「辞めるなら師長に言うもの」と考えがちですが、雇用契約を結んでいる相手は派遣会社です。給料を払い、有給休暇を与え、社会保険に加入させているのも派遣会社です。
派遣会社(派遣元)
あなたの雇い主。雇用契約・給料・有給・社会保険・契約の更新を扱う。辞める意思はここへ伝える
あなた(派遣看護師)
派遣会社と雇用契約を結び、派遣先で指示を受けて働く
派遣先(施設・健診会場など)
仕事の指示を出す相手。派遣会社と「労働者派遣契約」を結んでいる。あなたとの雇用契約はない
| こんなとき | 伝える相手 | 理由 |
|---|---|---|
| 辞めたい・契約を更新しない | 派遣会社の担当 | 雇用契約の当事者は派遣会社だから |
| 契約の途中で終わりにしたい | 派遣会社の担当 | 派遣先との契約の調整も派遣会社が行う |
| 体調不良で今日休む | 派遣会社の決まりに従う(多くは派遣会社と派遣先の両方) | 勤務の管理は派遣先、雇用の管理は派遣会社 |
| 派遣先でパワハラ・セクハラを受けた | 派遣会社の担当と、派遣先の苦情窓口のどちらにも言える | 派遣先にもハラスメント防止の措置を取る義務がある |
| 師長から「直接雇用で残って」と言われた | 派遣会社の担当にも共有する | 今の雇用契約をどう終えるかは派遣会社との話になる |
出典:e-Gov法令検索「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(第47条の4により、派遣先もパワハラ防止の措置について派遣労働者を雇用する事業主とみなされる。2026年10月確認)
師長に先に話してしまっても、それだけで退職が成立するわけではありません。師長に話したあとは、その日のうちに派遣会社の担当へ同じ内容を伝えてください。派遣先から「契約は延ばしておくね」と言われても、契約を延ばすかどうかを決めるのは、あなたと派遣会社です。
派遣看護師の職場は偏っている|制度と求人数で見る
「派遣の看護師」と一口に言っても、働く場所はかなり限られています。理由は、病院・診療所などで看護師が療養上の世話や診療の補助をする仕事は、労働者派遣が原則として禁止されているからです。
派遣が禁止されている場所と、できる場所
| 区分 | 主な場所 | 看護師の派遣 |
|---|---|---|
| 原則禁止の場所 | 病院、診療所、助産所、介護老人保健施設、介護医療院、医療を受ける人の居宅(訪問看護など)、オンライン診療受診施設 | 原則できない(下の4つの例外を除く) |
| 禁止の対象外の場所 | 特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、デイサービス、障害者支援施設、保育園など(医療機関でない場所) | できる |
| 禁止の対象から外れる診療所 | 障害者支援施設、養護老人ホーム、特別養護老人ホームなどに設置された診療所 | できる |
| 訪問入浴 | 訪問入浴介護・介護予防訪問入浴介護 | できる |
原則禁止の場所でも、次の4つのどれかに当たれば派遣ができます。看護師に関係するのは(1)〜(3)です。
- 紹介予定派遣:派遣期間のあとに直接雇用を前提とする派遣(期間は6か月以内)
- 産前産後休業・育児休業・介護休業の代替:休んでいる職員の仕事を代わりに行う場合
- へき地:離島・過疎地域など、省令で指定された地域にある医療機関での就業
- 医師の業務で、厚生労働省令で定める場所(看護師は対象外)
出典:厚生労働省「労働者派遣事業を行うことができない業務は」(医療関係業務についての労働者派遣事業の禁止・令第2条)、e-Gov法令検索「労働者派遣法施行令」第2条(2026年10月確認)
単発(30日以内)の派遣はさらに限られる
雇用期間が30日以内の「日雇派遣」は、原則として禁止です。看護師の単発派遣ができるのは、(1)社会福祉施設などでの看護業務(2021年4月から追加)か、(2)本人が60歳以上・昼間学生・副業で本業の年収が500万円以上・世帯年収500万円以上で主たる生計者でない、のいずれかに当たる場合です。単発の健診やイベント救護の派遣に「年齢や世帯年収の確認」があるのはこのためです。
出典:厚生労働省「改正に関するQ&A」(日雇派遣の原則禁止の例外)、宮城県「社会福祉施設等への看護師の日雇派遣について」(2026年10月確認)
当サイト調べ|派遣の看護師求人は介護施設に集まっている
制度のとおりに求人も偏っているかを確かめるため、求人ボックスで雇用形態を「派遣社員」に絞り、キーワードを変えて件数を数えました。
| 検索キーワード(雇用形態=派遣社員) | 件数 | 「看護師」全体に対する割合 |
|---|---|---|
| 看護師(全体) | 364,703件 | 100% |
| 看護師+病院 | 122,663件 | 33.6% |
| 看護師+有料老人ホーム | 118,085件 | 32.4% |
| 看護師+デイサービス | 107,557件 | 29.5% |
| 看護師+紹介予定派遣 | 54,385件 | 14.9% |
| 看護師+健診 | 9,842件 | 2.7% |
| 看護師+産休代替 | 1,913件 | 0.5% |
当サイト調べ(2026年10月25日、求人ボックスの検索結果の件数。条件: 雇用形態=派遣社員、キーワード=看護師+表の語。キーワードは求人本文のどこかに含まれれば数えられるため、1つの求人が複数の行に入り、合計は全体と一致しません。求人件数は日々変わります)
「病院」を含む求人も3割ありますが、上位24件を開いて中身を見ると、紹介予定派遣と明記したものが5件、病院に併設された特養・院内保育施設・看護補助者の求人が4件で、病院の病棟で看護師として働く求人は、例外に当たる理由が本文から読み取れないものも含めて半分ほどでした。病院の病棟で「派遣」として働いている場合は、紹介予定派遣・産休などの代替・へき地のどれに当たる契約なのかを派遣会社に確認しておくと、辞めるときの話が早くなります。
職場別の「辞めたい」判定表
派遣看護師の職場が介護施設・健診・紹介予定派遣・産休代替に偏っているため、辞めたい理由も職場の種類ごとに違います。自分の職場の行を読み、「派遣会社に言えば変わること」か「職場を変えないと変わらないこと」かを見分けてください。
| 職場の種類 | よくある辞めたい理由 | 派遣ならではの原因 | まず派遣会社に言うこと |
|---|---|---|---|
| 特養・有料老人ホーム | 看護師が1人で判断を迫られる。介護業務まで頼まれる | 契約の業務内容があいまいなまま始まっている | 契約書の業務内容と実際の差を伝え、看護業務に限るよう派遣先と調整してもらう |
| デイサービス・訪問入浴 | 入浴介助や送迎の手伝いが多い。体力的にきつい | 「看護職員」の範囲を派遣先が広く考えている | 送迎・入浴介助が契約に含まれるかを確認。含まれないなら是正を依頼 |
| 健診・巡回健診 | 早朝集合や遠方の会場が多い。採血の数に追われる | 繁忙期だけの契約で、閑散期に仕事が減る | 集合時間・移動時間の扱いと、閑散期の仕事の紹介の見込みを確認 |
| 紹介予定派遣 | 直接雇用に進みたくない。職場が合わない | 6か月以内に直接雇用するかを決める前提で始まっている | 直接雇用を希望しないことを早めに伝える。断ってもよい(次の章) |
| 産休・育休の代替 | 病棟の即戦力として扱われ、教育がない | 休んでいる人の復帰まで、期間が決まっている | 契約満了日と、復帰の前倒しで契約が短くなる可能性を確認 |
| 単発(日雇) | 毎回違う現場で覚えることが多い。収入が安定しない | 30日以内の雇用で、職場との関係が毎回切れる | 長期派遣か、常勤・非常勤の直接雇用へ切り替える相談をする |
「契約と違う業務をさせられている」は、派遣会社に言えば直ることが多い悩みです。一方、「1人で判断する重さ」や「体力」は、同じ種類の職場に移っても変わりにくいため、職場の種類ごと変える(4択の章)ことを考えます。人間関係やハラスメントで辞めたい場合は看護師のパワハラと転職、忙しさで辞めたい場合は看護師が忙しすぎて辞めたいときも参考になります。
辞め方3通りの比較|満了・途中・無期雇用
辞め方は、雇用契約に期間があるか(有期か無期か)と、いつ辞めたいかで3通りに分かれます。最初に確かめるのは、派遣会社と結んだ雇用契約書(就業条件明示書)の「雇用期間」の欄です。派遣先との契約期間ではなく、あなたと派遣会社の契約期間を見ます。
| 辞め方 | いつまでに言うか | 必要な理由 | 伝え方の例 |
|---|---|---|---|
| (a) 契約満了で更新しない(有期) | 満了の1か月前が目安。派遣会社が次の契約の準備を始める前に | 不要。更新しないことは自由 | 「○月○日の契約満了をもって、更新は希望しません」 |
| (b) 契約の途中で辞める(有期) | まず派遣会社に相談。合意できれば合意した日、できなければ「やむを得ない事由」が要る | 民法628条の「やむを得ない事由」。契約内容と実際の業務の大きな違い、ハラスメント、心身の不調、家族の介護など | 「契約内容と業務が違う状態が続き、体調も崩しています。契約途中での終了を相談させてください」 |
| (c) 無期雇用派遣 | 申し出から2週間で終了できる(就業規則の申出期限も確認) | 不要 | 「○月○日付で退職します。退職届を提出します」 |
(a) 契約満了は、いちばん揉めない辞め方
派遣の契約は1か月〜3か月ごとの更新が多く、満了まで待てるなら(a)がもっとも確実です。更新しない理由を説明する義務はありません。担当から「次も同じ職場で」と打診される前、満了の1か月前までに「更新しない」と伝えると、派遣会社も派遣先も後任を探しやすく、引き止めも短く済みます。
(b) 契約の途中で辞めるときの考え方
期間を決めた雇用契約について、民法628条は「やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる」と定めています。同じ条文の後半には、その事由が一方の過失で生じたときは損害賠償の責任を負うとも書かれています。
出典:e-Gov法令検索「民法」第627条・第628条(2026年10月確認)
実際には、派遣会社と話し合って「合意で契約を終える」形になることが多く、看護師個人に損害賠償が請求される例は多くありません。ただし「絶対に請求されない」とは言い切れないため、無断で来なくなる辞め方は避け、理由と希望日を記録の残る形(LINEやメール)で伝えてください。損害賠償を持ち出されて話が進まないときは、弁護士に相談するのが安全です。なお、1年を超える有期契約では、1年を過ぎたあとは申し出ればいつでも辞められる決まり(労働基準法137条。一部の専門職と60歳以上の契約を除く)もあります。
(c) 無期雇用派遣は正社員と同じ考え方
派遣会社と期間の定めのない契約を結んでいる「無期雇用派遣」は、民法627条により、申し出から2週間で雇用が終わります。就業規則に「1か月前」などの定めがあれば、できる範囲で合わせると円満に進みます。退職届は書面で出し、控えを残してください。
紹介予定派遣と「直接雇用」の誘いの扱い
紹介予定派遣で、直接雇用を断ってもよい
紹介予定派遣は、6か月以内の派遣のあとに、本人と派遣先の両方が合意すれば直接雇用に切り替わる仕組みです。派遣期間中に「この職場では働き続けたくない」と分かったら、直接雇用を断ってかまいません。断るときは、期間の終わり近くではなく、気持ちが固まった時点で派遣会社の担当に伝えると、次の仕事の紹介も早く始まります。
逆に、派遣先から直接雇用を断られることもあります。その場合、派遣先は派遣会社の求めに応じて理由を書面などで伝える必要があり、あなたは派遣会社を通じて理由を聞くことができます。次の職場選びの参考になるので、遠慮せず聞いてください。
出典:厚生労働省「紹介予定派遣について教えてください」、厚生労働省「紹介予定派遣とは」(2026年10月確認)
派遣先から「うちで直接働かない?」と誘われたとき
派遣会社は、正当な理由なく「派遣が終わったあとに派遣先に雇われてはいけない」という契約を結ぶことが禁止されています(労働者派遣法33条)。そのため、今の派遣契約を終えたあとに派遣先へ直接雇用で入ること自体は可能です。ただし、派遣期間の途中で黙って移るのは、今の雇用契約を途中で終えることになるため、(b)と同じ話し合いが要ります。
出典:e-Gov法令検索「労働者派遣法」第33条(派遣労働者に係る雇用制限の禁止)(2026年10月確認)
直接雇用を誘われたら、派遣会社に確認する4点
- 今の雇用契約の満了日と、満了で切り替える場合の手続き
- 紹介予定派遣かどうか(紹介予定派遣なら、派遣会社を通した直接雇用の手続きになる)
- 派遣会社の有給休暇の残りを、満了までに使えるか
- 直接雇用の条件(雇用形態・給与・夜勤・試用期間)を、派遣先から書面でもらえるか
派遣と直接雇用のどちらが合うか迷っている場合は、看護師は派遣と正社員どっちがいいかで収入・休み・安定性を比べています。
状況別フローチャート|あなたの次の一手を診断
契約の種類、辞めたい時期、理由の順に分けています。上から順に答えてください。
派遣会社に自分で言えないなら相談だけでも|4サービスから1分で選ぶ
フローチャートで「伝えられない・話が進まない」に当たった方向けです。退職代行は、あなたの雇い主である派遣会社に退職の意思を伝えます。相談はすべて無料で、まだ決めていなくても状況を整理できます。
こんな人に費用を抑えて、契約満了を待たずに派遣会社とのやり取りを任せたい方
こんな人に契約途中で辞めたいが「損害賠償になる」と言われている方。お手軽プランは会社員・契約社員・アルバイト向け
こんな人に担当者と話すこと自体が負担な女性看護師。アルバイトは18,800円+組合費1,000円
こんな人に弁護士対応を選びたいが費用は抑えたい方。派遣会社に未払いの残業代があるときも
※料金は2026年10月時点の各社公式情報(税込。JOBS・わたしNEXT・ガイアは10月4日、ZENは10月9日に確認)。ガイアの25,300円は「退職を伝えるのみ」のプラン。派遣社員の料金区分は相談時に確認してください。PR
辞めたあとの4択|派遣会社を変える・常勤に戻る・職場だけ変える・看護から離れる
「派遣を辞めたい」には、「今の派遣会社を辞めたい」「派遣という働き方をやめたい」「今の職場を離れたい」「看護の仕事から離れたい」の4つが混ざっています。どれなのかで、次の行き先が変わります。
| 選択肢 | 向いている人 | 良い点 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 派遣のまま職場だけ変える(同じ派遣会社) | 派遣会社の担当や時給には不満がなく、職場だけが合わない | 有給の残りや社会保険がそのまま続く | 次の職場が決まるまでの空白に注意。満了前に次の紹介を頼む |
| 派遣会社を変える | 担当の対応が悪い、紹介される職場の種類が偏っている | 紹介される職場や時給が変わる | 有給休暇の残りは引き継がれない。社会保険の手続きもやり直し |
| 常勤・非常勤の直接雇用に戻る | 収入や雇用を安定させたい。病院の病棟で働きたい | 病院・診療所・訪問看護など、派遣では入りにくい職場を選べる | 夜勤や委員会など、派遣ではなかった役割が増えることがある |
| 看護から離れる(休む・他職種) | 看護の仕事そのものがつらい、心身を休めたい | 負担の原因から距離を置ける | ブランクが長くなると復帰の不安が増える。資格は失効しない |
常勤に戻る場合の行き先は看護師が辞めたいときの転職先と看護師の転職先おすすめ、夜勤を避けたいなら看護師の夜勤なし転職や看護師のクリニック転職、派遣では入れない訪問看護は訪問看護への転職で比べられます。子育てとの両立なら子育て中の看護師のパート転職、いったん離れる場合は看護師のブランクからの復帰も先に読んでおくと安心です。
実質コストシミュレーション|有給・社会保険・失業給付
派遣を辞めるときにお金がどう動くかを、辞め方ごとに整理します。下の金額はすべて説明用の仮定で、実際の時給・有給・給付は雇用契約書・給与明細・ハローワークで必ず確認してください。
仮定:時給2,300円・1日7.5時間・月20日勤務(日給17,250円、月345,000円)/派遣会社の有給休暇の残りが5日/雇用保険の被保険者期間は12か月以上/退職代行は27,000円のサービスを使う場合
| ケース | お金の動き(仮定) | 実質コストの考え方 |
|---|---|---|
| 満了で辞め、すぐ次の派遣・直接雇用へ | 収入の空白なし。有給5日(17,250円×5=86,250円分)を満了までに使える | もっとも損が少ない。有給は満了日までに申請しないと消える |
| 満了で辞め、次まで1か月空く | 月345,000円の収入がなくなる。健康保険は任意継続か国民健康保険へ切り替え | 契約期間の満了での離職は、自己都合退職とは離職理由の扱いが異なる。給付の時期はハローワークで確認 |
| 自己都合で契約途中に辞める | 基本手当は待期7日のあと、給付制限が原則1か月(2025年4月1日以降の離職) | 約1か月強は給付がない前提で、生活費を用意しておく |
| 派遣会社を変える | 前の派遣会社の有給5日は引き継がれない。新しい会社では、雇い入れから6か月・出勤率8割以上で10日付与 | 辞める前に有給を使い切る日程を組むと、86,250円分を無駄にしない |
| 退職代行を使って途中で辞める | 27,000円の出費 | 有給5日分(86,250円)を確実に使えるなら、差し引きでは手元に残る計算 |
出典:厚生労働省「基本手当について」、群馬労働局・ハローワーク「令和7年4月1日以降に離職された方は給付制限期間が原則1か月」(2026年10月確認)
雇用保険の確認ポイント
基本手当(失業給付)は、原則として離職日の前2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12か月以上必要です。派遣の契約を更新したかったのに更新されなかった場合などは「特定理由離職者」に当たり、1年間に6か月以上で受給できることがあります。自分から更新しなかった満了と、更新を希望したのに打ち切られた満了では扱いが違うので、離職票の離職理由が実際と合っているかを必ず確かめてください。
出典:ハローワークインターネットサービス「基本手当について」(2026年10月確認)
見落としやすいお金
- 派遣会社の有給休暇は、派遣先ではなく派遣会社に申請する。満了日までに使い切る日程を担当と決める
- 派遣先での残業が給与明細に反映されているか。差があれば派遣会社に確認し、記録を残す
- 交通費や寮費の精算。寮付きの派遣は、退去日と費用の扱いを先に確認する
有給の扱いで揉めそうな場合は看護師が退職時に有給消化できないときで対処法を整理しています。
引き止めトーク対抗マニュアル(8例)
派遣看護師への引き止めは、派遣会社の担当と派遣先の師長の両方から来ます。返し方の基本は、決めたことを短く繰り返し、契約の話は派遣会社とだけすることです。
派遣会社の担当から言われがちなこと
(1)「契約期間中は辞められない決まりです」
「契約期間は理解しています。そのうえで、業務が契約内容と違う状態が続き、体調も崩しているため、契約途中での終了を相談しています。難しい場合は満了で更新しません」(途中終了の相談と、満了で更新しない意思を分けて伝える)
(2)「次の人が見つかるまで続けてもらえませんか」
「後任の手配は派遣会社と派遣先でお願いします。私は○月○日までは勤務します」(後任探しは辞める条件ではない)
(3)「途中で辞めたら損害賠償になりますよ」
「どの損害について、いくらを請求されるのか、書面でいただけますか」(その場で同意しない。書面が出てきたら弁護士に相談する)
(4)「今辞めたら、次の仕事は紹介できません」
「分かりました。次の仕事は自分で探します」(派遣会社は1社ではない。登録先は変えられる)
派遣先の師長・主任から言われがちなこと
(5)「辞めるなんて聞いていない。こっちで契約を延ばしておくね」
「お世話になりました。契約のことは派遣会社の担当と決めていますので、担当からご連絡がいきます」(派遣先と契約の話をしない)
(6)「あなたが抜けたら夜勤(シフト)が回らない」
「ご迷惑をおかけします。最終日までは責任を持って勤務し、申し送りをまとめます」(人員の確保は派遣先と派遣会社の役割)
(7)「派遣はやめて、うちで直接働いてよ」
「ありがとうございます。派遣会社との契約が○月○日までなので、条件を書面でいただけたら担当とも相談して考えます」(途中で黙って移らない)
(8)「紹介予定派遣なんだから、このまま直接雇用でいいよね」
「直接雇用は希望しない方向で、派遣会社の担当に伝えています」(紹介予定派遣でも、直接雇用は本人の合意が前提)
引き止めの断り方は看護師の退職引き止めの断り方でパターン別に紹介しています。同じ派遣で働く薬剤師のケースは派遣薬剤師を辞めたいときも参考になります。担当とのやり取り自体が限界なら、看護師の退職代行を即日で使う方法、損害賠償の話が出ているなら弁護士の退職代行、サービスの比較は看護師の退職代行の比較を見てください。
派遣会社の担当へのLINE・メールテンプレ3本
派遣会社の担当への連絡は、LINEやメールでかまいません。送った文面と返信は、スクリーンショットで保存しておくと、「言った・言わない」になりません。
テンプレ1|契約満了で更新しない
テンプレ2|契約途中での終了を相談したい
テンプレ3|体調不良で勤務が難しい
テンプレ2の「契約外の業務」の部分は、実際の理由(ハラスメント、勤務時間の違い、家族の介護など)に置き換えてください。事実だけを短く書き、感情的な言葉は入れないほうが話が進みます。
転職ロードマップ|辞めると決めてから次の職場まで
0日目|雇用契約書を確認する
派遣会社との雇用期間(有期か無期か・満了日)、業務内容、就業規則の退職の申出期限を確認する。病院の病棟で働いているなら、紹介予定派遣・代替・へき地のどれの契約かも見る。
1週目|派遣会社の担当に伝える
満了で辞めるならテンプレ1、途中で辞めたいならテンプレ2・3で連絡。同時に有給の残日数を聞き、使う日程を決める。自分で言えない、または話が進まないなら、この週に退職代行へ無料相談する。
2〜4週目|4択のどれにするか決める
派遣のまま職場を変えるか、派遣会社を変えるか、直接雇用に戻るか、休むかを決める。派遣を続けるなら複数の派遣会社に登録して紹介される職場を比べ、直接雇用なら看護師専門の転職サービスで病院・クリニック・訪問看護を探す。
最終勤務日まで|申し送りと有給消化
申し送りをまとめ、貸与品を返す。社会保険の資格喪失日と、健康保険の切り替え方法(任意継続か国民健康保険か)を派遣会社に確認する。
退職後|離職票を確認して次へ
離職票の離職理由が実際と合っているかを確かめ、ハローワークで手続きする。次の職場の条件は入職前に書面で受け取る。
転職サービスの選び方は看護師の転職エージェントおすすめ、失敗を避けたい方は看護師の転職失敗パターン、収入の目安は看護師の平均年収と看護師の手取りと月収も確認してください。
よくある質問
まとめ
- 辞めると伝える相手は、雇い主である派遣会社(派遣元)。派遣先の師長に話したら、その日のうちに派遣会社にも伝える
- 辞め方は3通り。(a)契約満了で更新しない(1か月前が目安・理由不要)、(b)契約途中(民法628条のやむを得ない事由か合意が要る)、(c)無期雇用派遣(2週間)
- 病院・診療所などへの看護師派遣は原則禁止で、例外は紹介予定派遣・産休などの代替・へき地。そのため派遣の看護師求人は介護施設に集まる(当サイト調べで有料老人ホーム32.4%・デイサービス29.5%)
- 職場の種類で辞めたい理由が違う。契約外の業務は派遣会社に言えば直ることが多く、1人で判断する重さや体力は職場の種類ごと変える
- 紹介予定派遣の直接雇用は断ってよい。派遣先からの直接雇用の誘いは、今の契約を終えてから受けるのが基本
- 有給は派遣会社に申請し、満了までに使い切る。派遣会社を変えると有給は引き継がれない。自分で言えないときは退職代行へ無料相談する
派遣の看護師は、職場との関係と雇い主が分かれているぶん、辞めるときに誰に何を言えばいいか迷いやすい働き方です。迷ったら「契約の話は派遣会社と、現場の話は派遣先と」に戻ってください。契約書と記録をそろえて動けば、派遣会社を変える、常勤に戻る、少し休む、どれを選んでも次の職場は落ち着いて探せます。
派遣を辞める決断|辞め方と次の働き方を、今日1つずつ決める
派遣会社に自分で言えないなら退職代行、常勤に戻るなら看護師の転職サービス、派遣を続けて職場や派遣会社を変えるなら派遣に強いサービスへ。相談・登録はすべて無料です。
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