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3つの辞め時で比較|看護師 育休復帰で辞めたい時のお金と保育園を守る順番【2026年版】

悩みを解消する
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育休明けの看護師が自宅で勤務表と保育園の書類を見比べている実写風画像

「復帰したら夜勤に戻れと言われた」「時短なのに残業が当たり前で、お迎えに間に合わない」。育休明けに辞めたいと思う看護師は少なくありません。ただし、辞める時期によってお金と保育園の扱いが大きく変わります。育児休業給付金は育休中に辞めても退職日まで支給の対象で、受け取った分は原則として返さなくてよい一方、保育園は退職後に求職中の扱いになり、大阪市では「90日を経過する日の月末まで」、横浜市では「3か月」のうちに働き始めないと利用を続けられません。

この記事は、育休中または復帰直後に辞めたい看護師向けに、辞める前に病院へ請求できる制度の一覧表、辞める時期3通りのお金の比較表、保育園を失わない転職の順番をまとめました。制度は厚生労働省・ハローワーク・自治体の公式資料で確かめた内容だけを書いています。

先に「請求できる制度の表」と「3通りのお金の比較表」を読めば、辞めるか、働き方を変えて残るかを判断できます。自分で切り出せない場合の選択肢(退職代行の無料相談)は、フローチャートの直後に置きました。

先にお伝えしたいこと:産後や復帰後に、眠れない・涙が止まらない・食欲がない・消えたい気持ちがあるといった状態が続いているときは、退職や転職の判断より先に受診や相談を優先してください。厚生労働省の「こころの健康相談統一ダイヤル」(0570-064-556)は、かけた地域の公的な相談窓口につながります。受付時間は都道府県で異なります。

出典:厚生労働省「こころの健康相談統一ダイヤル」案内(2026年10月確認)

育休明けに辞めたくなる理由と、制度で変えられる部分

育休明けのつらさは、仕事の中身そのものより、夜勤・残業・急な休みと、保育園の時間が合わないことから来ることが多いです。理由ごとに、法律の制度で変えられるかどうかを分けると、辞める前にできることが見えてきます。

辞めたくなる理由制度で変えられるか使える制度(詳しくは次の章)
夜勤に戻るよう言われた変えられる深夜業の制限(小学校に上がるまで、22時〜5時の勤務を断れる)
時短なのに残業がある・定時に帰れない変えられる所定外労働の制限(残業免除)、時間外労働の制限
子どもの発熱で休むと気まずい一部変えられる子の看護等休暇(年5日、2人以上なら10日)
フルタイムでは保育園の送迎に間に合わない変えられる短時間勤務(3歳まで)、3歳以降は柔軟な働き方の措置
単純な業務ばかり回され、評価も下がった(マミートラック)一部変えられる制度の利用を理由にした不利益な扱いは禁止。ただし業務の割り振りは職場の判断も大きい
夜勤をしている同僚との関係がつらい制度では変えにくい部署異動・転職で環境を変える
看護の仕事そのものを一度離れたい制度では変えにくい退職して休む・看護以外の働き方を考える

夜勤ができないことを気にする方は多いですが、病院側でも珍しいことではありません。日本看護協会の「2024年病院看護実態調査」では、夜勤時間が0時間の看護職員がいた病院にその理由を聞くと、「子どもの世話」が74.8%で最も多い理由でした。夜勤の免除や回数の制限が必要になった正規雇用の職員には、85.5%の病院が「個別に柔軟に対応し、正規雇用のまま雇用」と答えています。短時間勤務の正職員制度を導入している病院は31.9%でした。

出典:労働政策研究・研修機構(JILPT)「日本看護協会『2024年病院看護実態調査』」(日本看護協会が2025年3月31日公表。2026年10月確認)

辞める前に病院へ請求できること|2025年改正後の一覧表

育児・介護休業法は2025年4月と10月に改正され、育児中に請求できる範囲が広がりました。次の表は、法律で病院に義務づけられている育児中の制度です。請求の制度は、条件を満たす職員が請求すれば、条文に書かれた例外を除いて病院は断れません。請求や利用を理由に解雇したり、不利益な扱いをしたりすることも禁止されています。

制度子の年齢中身根拠条文
時間外労働の制限小学校に上がるまで残業を月24時間・年150時間までにする第17条
子の看護等休暇小学校3年生の修了まで(2025年4月に就学前から拡大)年5日(子が2人以上なら10日)。病気・けが・予防接種に加え、感染症による学級閉鎖、入園式・卒園式も対象に第16条の2
柔軟な働き方を実現するための措置3歳から小学校に上がるまで(2025年10月施行)病院は始業時刻の変更、テレワーク等、保育施設の設置運営等、養育両立支援休暇、短時間勤務の5つから2つ以上を用意し、本人はそのうち1つを選べる第23条の3
個別の意向聴取・配慮妊娠・出産の申出時と、子が3歳になる前(2025年10月施行)勤務時間帯・勤務地・制度の利用期間・業務量などの希望を病院が個別に聞き、配慮する改正法(2025年10月施行)
不利益な扱いの禁止上の制度すべて請求・利用を理由とした解雇その他の不利益な扱いの禁止第10条、第16条の10、第18条の2、第20条の2、第23条の2 など

出典:厚生労働省「育児・介護休業法 改正ポイントのご案内」(令和6年11月作成・12月改訂)、e-Gov法令検索「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(いずれも2026年10月確認)

夜勤を外したいなら「深夜業の制限」を書面で請求する

病棟の看護師にとって最も大きいのが深夜業の制限です。小学校に上がる前の子を育てている職員が請求すると、病院は22時〜5時に働かせてはなりません。例外は「事業の正常な運営を妨げる場合」に限られます。ただし、次の人は請求できません。

  • その病院に引き続き雇われた期間が1年に満たない人
  • 深夜に、ふだんから子どもを保育できる同居の家族がいる人
  • 週の所定労働日数が2日以下の人、所定労働時間のすべてが深夜にある人

出典:e-Gov法令検索「育児・介護休業法」第19条、労働新聞社「育児・介護休業法 第19条〜第20条の2」(施行規則の除外規定を含む)(2026年10月確認)

夜勤を外すと、その分の夜勤手当はなくなります。日本看護協会の「2025年病院看護実態調査」では、定額の夜勤手当の平均は2交替の夜勤1回11,470円でした。月4回なら約4.6万円が減る計算です(病院ごとに額は異なります)。収入の変化は看護師の手取りと月収(夜勤あり・なし)で比べられます。

出典:JILPT「日本看護協会『2025年病院看護実態調査』」(2026年10月確認。割増賃金は含まない定額手当の平均)

時短で戻るなら「育児時短就業給付」も確認する

2025年4月に、雇用保険の「育児時短就業給付金」ができました。2歳未満の子を育てるために所定労働時間を短くして働く人に、時短中に支払われた賃金の10%が支給されます(時短中の賃金が、時短を始めたときの賃金月額の90%以下の場合)。育休から引き続き時短で復帰する場合などが対象で、子が2歳になると終わります。

出典:厚生労働省「Q&A〜育児休業等給付〜」Q58・Q64・Q73(2026年10月確認)

請求のコツ:口頭で「夜勤は難しいです」と伝えるだけでは、相談として扱われて終わることがあります。制度の名前と期間を書いて、書面やメールで請求してください。文面はテンプレ3にあります。請求したのに夜勤を入れられる、請求したら評価や配置で不利な扱いを受けた、という場合は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談できます。

辞める・働き方を変える・転職・一時離れるの4択比較

「辞めたい」の中身は、人によって違います。今の病院が嫌なのか、今の働き方が合わないのか、看護の仕事から一度離れたいのかで、選ぶ道が変わります。

選択肢収入保育園向いている人注意点
職場は同じで働き方を変える(時短・夜勤免除・外来への異動)夜勤手当と時短の分は減る。時短で2歳未満なら給付10%あり就労を続けるので影響なし人間関係や病院の方針に大きな不満はない人請求は書面で。マミートラックが続くなら次の手を考える
在職中に転職先を決めてから辞める転職先しだい。空白期間がない空白がないので最も安全病院そのものに不満がある人復帰後の勤務と転職活動の両立が大変
先に辞めてから転職活動する無収入の期間ができる求職期間内(例:大阪市90日を経過する日の月末まで)に就労しないと退園の可能性今の職場に通うこと自体が限界な人保育園の期限を最初に確認する
看護から一時離れる(専業で育児・看護以外の仕事)減るか、なくなる就労しないと利用できなくなる心身の回復を優先したい人再就職のときに保育園を探し直す必要がある。失業給付は受給期間の延長を検討

一度離れてから戻る場合の不安は看護師のブランクからの復帰、パートで子育てと両立する選び方は看護師の子育てとパート転職で整理しています。

職場別の両立しやすさ判定表|病棟から企業看護師まで

転職するなら、子育てと両立しやすいかどうかを職場の種類で見当をつけておくと、求人を絞りやすくなります。下の表は、各職場で一般的な勤務の形をもとに、当サイトで整理したものです。実際の条件は施設ごとに違うので、面接で必ず確認してください。

職場夜勤土日急な休みの取りやすさ残業収入の傾向
病棟(今の職場で夜勤免除・時短)制度で外せるシフト制で出勤あり人数に余裕がある病棟なら取りやすい請求すれば制限できる夜勤手当の分が減る
外来(同じ病院内の異動)基本なし病院による(土曜の外来あり)同じ職場なので事情を理解されやすい午前の診療が延びると出る夜勤手当の分が減る
クリニックなし(有床は除く)土曜診療のある所がある看護師が少人数だと代わりがいない夕方の診療の終わり方しだい夜勤手当がない分、病棟勤務より下がりやすい
健診センターなし平日中心(土曜の健診がある所も)予約制で人数が読めるため調整しやすい受診者数しだい夜勤手当がない分、下がりやすい
訪問看護オンコールの有無は事業所による事業所による訪問の予定を組み替えれば調整できる記録の量しだいオンコール手当の有無で差が出る
保育園看護師なし土曜保育の当番がある園も職場が子育てに理解がある開園時間しだい夜勤手当がない分、下がりやすい
企業看護師(産業保健)なし会社の休日に合わせる会社の休暇制度による会社による会社の給与体系による

当サイトによる整理(2026年10月)。各職場の一般的な勤務の形をもとにした目安で、個々の施設の条件を示すものではありません。

子育て向けの条件で求人を数えた結果

求人サイトで、子育てと両立しやすい条件を付けたときに看護師求人がどれだけ残るかを数えました。

条件求人数全体に占める割合
看護師/准看護師の求人全体47,253件100%
日勤のみ可27,604件58.4%
残業ほぼなし24,852件52.6%
残業月20時間以内16,899件35.8%
託児所・保育支援あり5,691件12.0%
土日祝休み5,019件10.6%
時短勤務相談可2,976件6.3%

当サイト調べ(2026年10月25日、ジョブメドレーの看護師/准看護師求人の検索結果の件数。条件: こだわり条件を1つずつ指定。雇用形態はパート等を含む全形態。件数は日々変わります)

日勤のみの求人は全体の約6割あり、夜勤のない職場は探せば見つかります。一方で「時短勤務相談可」を求人票に書いている求人は約6%しかありません。時短を希望するなら、求人票の条件だけで絞らず、転職エージェントを通して「時短が可能か」を応募先に確かめてもらうほうが、選べる求人が増えます。

職場ごとの詳しい比較は看護師の夜勤なし転職、看護師のクリニック転職、訪問看護への転職、全体は看護師の転職先おすすめで見られます。

子育て中の看護師がキャリア相談の面談で勤務条件を確認している実写風画像

状況別フローチャート|育休中か復帰後か・保育園・夜勤

次のフローチャートで、今週やることを決めます。

Q1. 眠れない・涙が止まらない・消えたいなどの不調が2週間以上続いている?
↓ はい
受診・相談窓口を最優先。退職の判断は体調が落ち着いてからでも間に合う
↓ いいえ
Q2. いまは育休中?
↓ はい
復帰前に、上の子の在園や入園内定が「復職」を条件にしていないかを自治体に確認。そのうえで、師長に働き方の相談(テンプレ1)か、退職の意思(テンプレ2)を伝える
↓ いいえ(復帰後)
Q3. 子どもは保育園に通っている?
↓ はい
先に辞めると求職中の扱いになり、期限内に働き始めないと退園の可能性。在職中に次の職場を決める順番で動く
↓ 次へ
Q4. 辞めたい一番の理由は夜勤・残業?
↓ はい
深夜業の制限・残業免除を書面で請求(テンプレ3)。断られる、不利な扱いを受けるなら転職へ
↓ いいえ(人間関係・病院の方針・看護そのもの)
Q5. 上司に退職を切り出せそう?(強い引き止めや威圧がない)
↓ 切り出せる
就業規則の申出期限を確認し、退職届を書面で提出。有給の残日数も同時に確認
↓ 切り出せない・「育休を取らせてあげたのに」と言われそう・出勤が限界
退職代行サービスを検討(相談は無料。下のカードから選ぶ)

実質コストシミュレーション|辞める時期3通りのお金

同じ「辞める」でも、育休中に辞めるか、復帰してすぐ辞めるか、しばらく働いてから辞めるかで、受け取れるお金が変わります。下の表は制度の扱いを整理したもので、金額の例はすべて説明用の仮定です。実際の扱いは、勤務先の就業規則・ハローワーク・自治体で確認してください。

項目(a) 育休中に退職(b) 復帰直後に退職(c) 復帰して数か月〜1年後に退職
育児休業給付金退職日まで支給の対象(2025年4月以降の退職)。ただし育休の当初から退職を予定していた場合は最初から対象外受け取った分は原則として返さなくてよい(受給資格の確認の時点で退職が予定されていた場合を除く)
育児時短就業給付なし時短で復帰していれば、退職までの分は対象子が2歳になるまで、時短中の賃金の10%
社会保険料育休中は本人・病院とも免除。退職後は国民健康保険と国民年金、または家族の扶養へ復帰後は通常どおり給与から天引き。退職後は(a)と同じ
賞与算定期間に勤務の実績がないと、少ないか出ないことがある復帰後の勤務が短いと少ない支給日に在籍していれば受け取れる可能性。支給日と在籍要件を就業規則で確認
失業給付(基本手当)すぐ働けない間は受け取れない。育児で30日以上働けないなら受給期間を最長3年延ばせる(離職の翌日から最大4年)離職前2年間に被保険者期間が12か月以上必要。育休中で賃金の出ない月は数えにくいので要確認復帰後の勤務で要件を満たしやすい
有給休暇残日数の扱いを人事に確認育休の期間は出勤したものとみなして付与日数を計算する。退職前に残日数を消化する日程を組める
奨学金・修学資金育休の期間を返還免除の勤務年数に数えるかは、契約書・自治体の要綱しだい。年限の途中なら返還を求められることがある
保育園上の子の在園や入園内定が「復職」を条件にしている自治体では、利用できなくなる可能性退職後は求職中の扱い。期限内に働き始めないと利用を続けられない(次の章)

出典:厚生労働省「Q&A〜育児休業等給付〜」Q50・Q51、日本年金機構「厚生年金保険料等の免除(産前産後休業・育児休業等期間)」、ハローワークインターネットサービス「基本手当について」、e-Gov法令検索「労働基準法」第39条(いずれも2026年10月確認)

金額の例(説明用の仮定):育休を始めたときの賃金月額が30万円の場合、育児休業給付金は最初の180日が67%で月約20.1万円、181日目以降は50%で月約15万円です(支給額には上限があります)。復帰後に時短で働き、時短中の賃金が22万円なら、育児時短就業給付は10%の月2.2万円です。病棟で月4回の夜勤を外すと、定額の夜勤手当の平均(1回11,470円)で月約4.6万円が減ります。

出典:支給率は厚生労働省「Q&A〜育児休業等給付〜」Q12・Q73、夜勤手当はJILPT「日本看護協会『2025年病院看護実態調査』」(2026年10月確認)

表から分かること

  • 育休中に辞めても、育児休業給付金を返す必要は原則ない。ただし「育休に入る前から辞めると決めていた」場合は最初から対象外なので、育休の申出の時点で退職を予定していたのに給付を受けると問題になる
  • お金の面だけなら、(c) 復帰して働き、賞与の支給日と時短の給付を受けてから辞めるのが最も受け取りが多くなりやすい。ただし体調と家庭が持つことが前提
  • どの時期でも、保育園の扱いが最も大きな落とし穴。辞める前に自治体の期限を確認する

奨学金の扱いは看護師の奨学金と退職代行、有給の消化は看護師の有給消化ができないときで詳しく整理しています。

保育園を失わないために|自治体ごとの求職期間

認可保育園は「保育が必要な理由」があるときに使える施設です。退職すると理由が「就労」から「求職活動」に変わり、決まった期間のうちに働き始めないと、保育園を利用できなくなります。期間は自治体ごとに違います。

自治体退職後の扱い期間内に必要なこと
大阪市求職活動の認定の有効期間は「開始日から起算して90日を経過する日の月末まで」。離職したら届出が必要期間の満了日までに就労を始め、認定を更新する。求職活動のまま更新するときは、改めて利用調整になる
横浜市(保土ケ谷区の案内)退職して求職中になる場合、認定期間は3か月間「3か月間の間に就労を開始してください」。認定変更申請書を区役所こども家庭支援課へ
東京都板橋区前職の退職日の翌月から4か月目の1日までに、月48時間以上の就労を始めれば継続して通園できる変更があった月の翌月末までに「家庭状況変更届」と「求職活動申告書」を提出。例:6月15日に退職なら10月1日までに就労開始

出典:大阪市「令和9年度 保育施設・保育事業利用の案内」(令和8年9月時点)、横浜市保土ケ谷区「保育所等に在園中・内定中の方」(2026年3月24日更新)、板橋区 保育施設の利用案内「保育園入所後について」(いずれも2026年10月確認。お住まいの自治体の案内が正)

育休中に辞めるときは「復職が条件」に注意

育休中は、上の子の在園や、育休明けに合わせた入園の内定が「育休前の勤務先に復職すること」を条件にしている自治体があります。例えば板橋区は、育休中に上の子が保育園を使える条件を「育児休業中の勤務先に復職すること」としており、5月以降に入所した人は「復職証明書」を出し、復職が確認できなかった場合は退所となる場合があると案内しています。育休中に退職を伝える前に、自治体の保育担当に「退職したら在園・内定はどうなるか」を確認してください。

出典:板橋区 保育施設の利用案内、板橋区「認可保育施設の入所後の手続き」(2026年6月15日更新)(2026年10月確認)

保育園を守るいちばん確実な方法:在職中に次の職場の内定をもらい、退職日の翌日か、間を空けずに入職日を決めることです。例えば板橋区では、転職の場合は「求職活動申告書」ではなく「就労証明書」を出す扱いで、横浜市も就労先が変わるときは就労証明書の提出で手続きします。空白がなければ求職期間の期限を気にしなくて済みます。手続きの名前と期限は自治体によって違うので、内定の前に確認してください。

育休明けの引き止めトーク対抗マニュアル

法的な前提|退職と育児の制度

期間の定めがない雇用(正職員など)では、民法627条により、退職の申入れから2週間で雇用は終わります。就業規則に「1か月前」などの定めがある場合は、引き継ぎを考えて話し合うのが円満です。育休を取ったことや、深夜業の制限などを請求したことを理由に、解雇や不利益な扱いをすることは育児・介護休業法で禁止されています。

出典:e-Gov法令検索「民法」第627条、e-Gov法令検索「育児・介護休業法」第10条ほか(2026年10月確認)

育休明けによくある引き止めと返し方

「みんな同じ条件で頑張っている。あなただけ特別扱いはできない」

「深夜業の制限は、法律で請求できる制度として申し出ています。特別扱いのお願いではありません」(制度の名前を出すと、好き嫌いの話から離れられる)

「夜勤ができないなら、正職員は無理。パートになって」

「深夜業の制限を理由に雇用形態を変えるのは、不利益な扱いに当たらないか確認させてください」(日本看護協会の調査では、夜勤の免除や制限が必要になった正規職員に、85.5%の病院が正規雇用のまま個別に対応している)

「時短で迷惑をかけているのに、辞めるなんて無責任」

「ご迷惑をおかけした点は申し訳ありません。引き継ぎは最後の勤務日まで行います。退職日は○月○日で決めています」(時短は法律上の制度で、使ったことに罪悪感を背負わなくてよい)

「育休を取らせてあげたのに、恩をあだで返すの?」

「育休を取れたことには感謝しています。そのうえで、家庭の事情から退職を決めました」(育休は法律で認められた制度で、取ったことを理由に退職を止める根拠にはならない。感謝と決定は分けて伝える)

「せめて1年は働いてから辞めて」

「お気持ちはありがたいのですが、保育園と家庭の都合で○月○日付で退職します」(退職日を決めるのは本人。1年働く義務はない)

「給付金をもらっておいて辞めるなら、返してもらうことになる」

「ハローワークの案内では、育休の当初から退職を予定していた場合を除き、返す必要はないとされています。手続きはハローワークに確認します」(給付金は病院ではなく雇用保険から出ている)

引き止めがしつこい場合や、育休や制度の利用を理由に不利な扱いを受けた場合は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談できます(受付は平日8時30分〜17時15分)。断り方をさらに詳しく知りたい方は看護師の退職引き止めの断り方、自分で伝えるのが難しい場合は看護師の退職代行の比較を見てください。

出典:厚生労働省「育児・介護休業法 改正ポイントのご案内」問い合わせ先一覧(2026年10月確認)

看護師が退職と保育園の手続きの書類を確認している実写風画像

上司へのLINE・メールテンプレ3本

復帰前後は、病院に行って直接話す時間を取るのも大変です。相談や請求は文章で残しておくと、言った・言わないにならずに済みます。退職届そのものは書面で出し、控えを残してください。

テンプレ1|復帰前に働き方を相談する

お疲れ様です。育休中の○○です。 ○月○日の復帰に向けて、勤務についてご相談させてください。 子どもの保育園の時間が○時〜○時のため、 復帰後は短時間勤務(○時〜○時)と、 夜勤の免除をお願いしたいと考えています。 復帰前に一度、面談のお時間をいただけないでしょうか。 ○日か○日であれば伺えます。

テンプレ2|育休中に退職の意思を伝える

お疲れ様です。育休中の○○です。 復帰に向けて家庭で話し合いを重ねましたが、 子育てとの両立が難しく、退職させていただきたく、ご連絡いたしました。 退職日は○月○日を希望しております。 退職届は書面で○日までに郵送いたします。 今後の手続き(健康保険・離職票など)について、 ご案内いただけますと幸いです。

テンプレ3|深夜業の制限・残業免除を請求する

お疲れ様です。○○です。 小学校就学前の子を養育しているため、 育児・介護休業法に基づき、次のとおり請求いたします。 ・深夜業の制限(第19条):○年○月○日〜○年○月○日 ・所定外労働の制限(第16条の8):同期間 所定の請求書がありましたら、お知らせください。 よろしくお願いいたします。

深夜業の制限は、開始予定日の1か月前までに請求する決まりです。復帰日から夜勤を外したい場合は、復帰の1か月以上前に送ってください。退職届の文面は「私儀、この度一身上の都合により、○年○月○日をもって退職いたします」の形で足ります。

転職ロードマップ|保育園を失わない順番

復帰の2か月前まで|条件の確認

就業規則(退職の申出期限・賞与の在籍要件)、奨学金の契約書、有給の残日数、自治体の保育園の扱い(退職したら在園・内定はどうなるか)を確認する。育休中に辞めるか、復帰してから辞めるかをこの時点で決める。

復帰の1か月以上前|働き方の請求

残る可能性があるなら、深夜業の制限・残業免除・短時間勤務を書面で請求する(テンプレ3)。辞めると決めたなら、師長に退職の意思を伝える(テンプレ2)。

復帰後〜3か月|在職中に転職活動

転職エージェントに登録し、「日勤のみ」「時短可」「託児所あり」「急な休みへの対応」を条件に求人を絞る。面接では、子育て中の職員の人数や、急な休みのときの代わりの体制を聞く。

エージェントの選び方は看護師の転職エージェントおすすめ、面接の準備は看護師の転職面接の質問で確認できます。

内定後|退職日と入職日をつなげる

内定が出てから退職を伝え、退職日の翌日か間を空けずに入職日を決める。自治体には就労先の変更を届け出て、新しい職場の就労証明書を出す。

退職まで|引き継ぎと有給消化

引き継ぎ資料を作り、有給の残日数を消化する日程を組む。賞与の支給日が近いなら、支給日と退職日の前後関係を就業規則で確認する。

入職後|3か月ごとの見直し

面接で聞いた勤務時間・残業と実際の差を確かめる。合わない場合に同じ失敗を繰り返さないよう、看護師の転職失敗パターンも読んでおく。

よくある質問

Q育休中に退職したら、育児休業給付金は返さないといけませんか?
A原則として返す必要はありません。厚生労働省のQ&Aでは、育児休業給付の受給資格の確認の時点で退職が予定されていた場合を除き、それまで受給した給付を返金する必要はないとされています。2025年4月以降は、支給対象期間の途中で退職した場合も退職日まで支給の対象です。ただし、育休の当初から退職を予定していた場合は支給の対象になりません。
Q夜勤ができないと伝えたら「正職員は無理」と言われました。従うしかありませんか?
A小学校に上がる前の子を育てていて、雇われて1年以上などの条件を満たすなら、深夜業の制限(育児・介護休業法第19条)を請求でき、病院は22時〜5時に働かせてはなりません。請求を理由とした不利益な扱いも禁止されています(第20条の2)。困ったときは都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談できます。
Q退職したら、子どもは保育園を退園になりますか?
Aすぐに退園になるとは限りませんが、求職中の扱いになり、期限内に働き始めないと利用できなくなります。期限は自治体ごとに違い、大阪市は求職活動の認定が「開始日から90日を経過する日の月末まで」、横浜市(保土ケ谷区の案内)は「3か月間」です。在職中に転職先を決めておくと、期限を気にせずに済みます。
Q育休中に辞めた場合、失業給付はもらえますか?
A失業給付は、すぐに働ける状態で求職している人が対象なので、育児ですぐ働けない間は受け取れません。育児などで30日以上働けない場合は、受給期間を最長3年延長でき、離職の翌日から最大4年まで後ろにずらせます。受給には離職前2年間に被保険者期間が12か月以上必要なので、育休が長かった方はハローワークで確認してください。
Q育休明けに退職代行を使っても大丈夫ですか?
A使えます。育休中や復帰直後でも、退職の意思を伝える手続きは同じです。ただし、保育園の届出・奨学金の返還・給付金の手続きは退職代行が代わりに決めるものではないので、自分でも確認が必要です。給付金や奨学金をめぐって病院ともめそうなら、交渉ができる弁護士対応のサービスを選ぶと安心です。

まとめ

  • 育休明けのつらさの多くは、夜勤・残業・時間の合わなさ。深夜業の制限・残業免除・短時間勤務は請求すれば病院は原則断れず、請求を理由にした不利益な扱いは禁止
  • 2025年の改正で、残業免除は小学校就学前まで、子の看護等休暇は小学3年生の修了まで広がった。10月からは3歳〜就学前の柔軟な働き方の措置も始まった
  • 育児休業給付金は、育休中に辞めても退職日まで支給の対象で、原則返さなくてよい。育休の当初から退職を予定していた場合だけ対象外
  • 最大の落とし穴は保育園。退職後は求職期間(大阪市90日を経過する日の月末まで、横浜市3か月など)に働き始めないと利用できなくなる。在職中に次を決める
  • 求人を数えると日勤のみ可は約6割ある一方、時短勤務相談可は約6%。時短はエージェント経由で確かめる
  • 自分で切り出せない、「育休を取らせてあげたのに」と言われそうなときは、退職代行の無料相談という選択肢もある

育休明けに辞めたいと感じるのは、わがままではなく、働き方と家庭の時間が合っていないというサインです。残って働き方を変える、在職中に転職する、いったん離れる、どれを選んでも間違いではありません。大切なのは、給付金と保育園の扱いを先に確かめてから、自分と家族を守る順番で動くことです。

ナースリー編集部
ナースリー編集部 転職支援のプロが監修

看護師・介護士・薬剤師など医療・ヘルスケア領域の転職情報を専門に発信。キャリアアドバイザーとして医療従事者の転職支援に携わり、求人事業の立ち上げ・運営にも携わったメンバーが、現場で得たリアルな知識をもとに執筆・監修しています。

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