「介護士向けの転職エージェントは何社もあって、どれに登録すればいいのかわからない」——そんな方は、まずサービスを3タイプに分けて、自分の状況に合う型から選ぶのが近道です。
介護関係職種の有効求人倍率は3.97倍と求人は豊富ですが、マイナビの2024年調査では、介護から転職した人の31.5%が年収ダウン、年収アップは27.7%にとどまります。求人が多いからこそ、条件の確認がそのまま年収の差になります。
この記事では、介護士の転職エージェントを「エージェント型・求人サイト型・施設直接型」に分けて比べ、年収を下げないために面談で確認する5つの質問と、資格別の選び方を解説します。
目次
本記事で紹介する転職先は非公開求人も多いため、業界特化の転職エージェントに登録しておくとスムーズです。
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介護の転職市場:求人は多いのに年収が上がりにくい理由
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 介護関係職種の有効求人倍率 | 3.97倍(2025年5月公表) |
| 介護職の離職率(令和6年度) | 12.4%(全産業平均14.2%) |
| 転職で年収アップした人の割合 | 介護27.7%(全体平均40.2%) |
| 転職で年収ダウンした人の割合 | 介護31.5%(全体平均25.1%) |
| 常勤介護士の平均年収(2024年) | 約406万円(介護福祉士は約420万円) |
出典:マイナビ「転職動向調査2024年版」 / 介護労働安定センター「介護労働実態調査」 / 厚生労働省 社会保障審議会資料
求人倍率は3倍を超えていて、売り手市場であることは間違いありません。それでも転職で年収が下がる人の割合が全体平均より高いのは、求人の数と、自分の条件に合う求人の数は別だからです。
年収が下がりやすい転職の典型
「夜勤が負担で日勤のみの施設に移ったら夜勤手当が消えた」「人間関係を理由に急いで決め、基本給や資格手当を確認していなかった」。介護職が辞めた理由の1位は職場の人間関係(34.3%)で、収入の少なさ(16.6%)は4位です。人間関係を理由に辞める人は、条件確認が後回しになりがちです。
年収の目安や資格別の差は「介護職の年収・給料」で詳しく解説しています。
介護士向け転職サービスの3タイプを比較
介護の転職サービスは、サービスの仕組みで3タイプに分けられます。どのタイプが良いかではなく、今の自分の状況にどのタイプが合うかで選びます。
エージェント型(担当者がつく)
担当のアドバイザーが希望をヒアリングし、求人紹介・見学や面接の日程調整・条件交渉まで代行します。非公開求人を紹介してもらえることもあります。
- 履歴書の添削・面接対策・条件交渉を任せられる
- 在職中で、見学や面接の調整に時間を割けない人に向く
- 担当者によって対応の質に差が出る。合わなければ変更を依頼できる
向いている人:初めての転職・条件交渉に自信がない・忙しくて動けない方
求人サイト型(自分で探して応募)
求人を自分で検索し、気になる求人に直接応募します。スカウト機能で施設側から声がかかるサービスもあります。担当者とのやり取りが要らないぶん、自分のペースで進められます。
- 勤務地・施設種別・夜勤の有無などで自分で絞り込める
- 電話やメールの連絡に追われにくい
- 条件交渉は自分で行う。年収や休日の確認を怠ると差が出る
向いている人:希望条件がはっきりしている・まず求人の相場を知りたい方
施設直接型(運営法人の採用ページ・求人)
介護施設を運営する法人が、自社の求人を直接掲載するタイプです。法人内の異動やキャリアパス、研修制度を前提にした採用が多く、複数拠点を持つ法人なら働く場所の選択肢も広がります。
- 法人のキャリアパスや研修制度を応募前に確認できる
- 紹介会社を挟まないため、施設の方針を直接聞ける
- 他法人との比較は自分で行う必要がある
向いている人:1つの法人で長く働きたい・キャリアパスを重視する方
3タイプの比較まとめ
| 観点 | エージェント型 | 求人サイト型 | 施設直接型 |
|---|---|---|---|
| 担当者 | つく | つかない | 採用担当と直接 |
| 条件交渉 | 代行してもらえる | 自分で行う | 自分で行う |
| 求人の範囲 | 登録先の取扱求人 | 掲載求人全体 | その法人の求人のみ |
| 忙しい人 | ◎ | ○ | △ |
| 比較のしやすさ | ○ | ◎ | △ |
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主な介護向けサービスの特徴
介護向けの主なサービスを、タイプ別に整理します。求人数や対応エリアは変わるため、登録前に各公式サイトで最新の情報を確認してください。
| サービス | タイプ | 特徴 |
|---|---|---|
| マイナビ介護職 | エージェント型 | マイナビグループの介護職向けサービス。面接や見学の日程調整を任せられる |
| ケアジョブ | エージェント型 | 完全無料でサポートを受けられ、初めての転職向けとされる |
| かいごガーデン | エージェント型 | 介護の資格を持つスタッフが相談に対応する |
| 介護求人パーク | エージェント型 | 事前の職場見学に対応 |
| ジョブソエル | 求人サイト型 | 医療・介護・歯科の求人を10万件以上掲載。スカウト機能で非公開求人にも出会える |
| かいご畑 | 求人サイト型 | 無資格・未経験OKの求人が多く、働きながら資格取得を支援する制度がある。対象エリアは限定(北海道・関東・関西・北陸・東海・中国・九州) |
出典:各サービス公式サイト、比較サイトの掲載情報(2026年10月確認)。サービス内容は変更される場合があります。
未経験・無資格から始めるなら「資格支援」の有無を見る
無資格の介護士と介護福祉士では、月給に約6万1,610円(年収で約74万円)の差があるという求人分析があります。無資格で始める場合は、入職後の資格取得を会社が支援してくれるかが、数年後の年収を左右します。かいご畑のように資格取得支援を前面に出したサービスは、この観点で比較できます。
出典:ジョブメドレー 介護職求人3万626件の分析(2025年)。年収差は同分析の月給差から算出
未経験からの進め方は「介護職の未経験転職ガイド」にまとめています。
資格別:どのタイプから選ぶか
| あなたの状況 | まず選ぶタイプ | 理由 |
|---|---|---|
| 無資格・未経験(年収目安 310〜360万円) | 求人サイト型+施設直接型 | 資格取得支援の有無を求人ごとに比べやすい |
| 初任者研修修了(330〜380万円) | エージェント型+求人サイト型 | 実務者研修への支援や、夜勤なしの条件を相談しながら探せる |
| 実務者研修修了(360〜400万円) | エージェント型 | 介護福祉士の受験資格(実務経験3年)を見据えた職場選びを相談できる |
| 介護福祉士(400〜440万円) | エージェント型 | 資格手当・役職・夜勤手当を含めた条件交渉を任せられる |
| ケアマネジャー(380〜450万円) | エージェント型 | 求人が限られるため、非公開求人を含めて探せるほうが有利 |
出典:年収目安は各種求人・賃金調査をもとにした目安(2024〜2025年)。実際の金額は地域・施設により異なります。
年収の上げ方そのものは「介護職の年収を上げる方法」で整理しています。
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年収を下げないために面談で確認する5つの質問
転職で年収が下がる人が多いのは、条件の確認が足りないまま決めるからです。エージェントの面談でも、求人サイトで気になる施設に問い合わせるときも、次の5つを聞いてください。
質問1 処遇改善加算の取得状況と、賃金への配分方法は
介護職員の処遇改善の加算は、2024年度改定で「介護職員等処遇改善加算」に一本化されました。取得していない事業所もあるため、加算を取得しているか、取得区分はどれか、毎月の賃金にどう反映されるかを確認します。
質問2 基本給と手当の内訳は
月給の総額が同じでも、基本給が低く手当が多い求人は、賞与や退職金の算定で不利になることがあります。基本給・固定の手当・変動の手当(夜勤手当など)を分けて聞きましょう。
質問3 夜勤の回数と夜勤手当の額は
夜勤手当は施設の種類で差があります。日勤のみに移る場合は、夜勤手当がなくなった分の年収の変化を試算してもらいます。夜勤専従の年収は「介護の夜勤専従の年収」が参考になります。
質問4 資格手当と、資格取得の支援制度は
介護福祉士の資格手当の有無と金額、実務者研修などの受講費用の補助や勤務調整の有無を確認します。
質問5 直近1年の離職状況と、人員配置は
離職が続く職場は人手不足で、残業や休日出勤につながりやすくなります。この1年で何人入って何人辞めたかを聞いたときに、具体的に答えられるかどうかも判断材料です。答えられない担当者は、職場の内部情報を十分に持っていない可能性があります。
見学を必ず申し込む
条件が書類で良くても、現場の雰囲気は見学しないとわかりません。人間関係が理由で辞めた人ほど、見学で職員同士の会話や利用者への接し方を見ておくと、ミスマッチを防げます。
面接でよく聞かれる質問と答え方は「介護職の転職面接でよく聞かれる質問」を、志望動機の書き方は「介護職の志望動機の例文」を参考にしてください。
失敗しない使い方
タイプを組み合わせて2〜3サービスに登録する
エージェント型を1社、求人サイト型を1社の組み合わせが基本です。担当者がつく側で条件を整理しつつ、求人サイト型で相場を確認すると、紹介された求人が条件として妥当かを判断できます。
譲れない条件を最初に伝える
「夜勤なし」「年収〇万円以上」「通勤〇分以内」など、譲れない条件は初回の面談で数字で伝えます。曖昧なままだと、希望に合わない求人を大量に紹介されやすくなります。
辞める前に動く
在職中に登録して情報を集めれば、年収の相場や自分の市場価値を落ち着いて確認できます。今すぐ辞めたい場合の選択肢は「介護職を辞めたいときの転職先」にまとめています。
「早く決めてほしい」と急かされたら
エージェントは採用が決まると報酬を得る仕組みです。急かされて条件が曖昧なまま進める必要はありません。違和感があれば担当者の変更や、別のサービスへの切り替えを検討してください。
よくある質問
介護士の転職エージェントは本当に無料で使えますか?
求職者の利用は無料です。採用が決まった施設側が紹介手数料を支払う仕組みのため、登録・相談・内定後の辞退でも費用はかかりません。
無資格・未経験でも利用できますか?
利用できます。未経験から介護職を始める人は約3割で、無資格・未経験OKの求人も多くあります。入職後に資格取得を支援してくれる職場かどうかを、必ず確認してください。
複数のサービスに同時に登録しても問題ありませんか?
問題ありません。2〜3サービスに登録して求人や担当者の対応を比べるのが基本です。同じ施設に別々のサービス経由で応募することだけ避けてください。
在職中でも使えますか?退職の時期はいつ伝えればよいですか?
在職中の利用が一般的で、面談はオンラインや電話でも受けられます。退職の時期は、内定が出て条件に合意してから職場に伝えます。入社希望日は担当者に早めに共有しておきましょう。
紹介された求人を断ると不利になりますか?
不利にはなりません。条件に合わない理由を具体的に伝えるほど、次の紹介の精度が上がります。
まとめ
- 介護関係職種の有効求人倍率は3.97倍だが、転職で年収が下がった人は31.5%(全体平均25.1%)
- 転職サービスは「エージェント型・求人サイト型・施設直接型」の3タイプ。今の状況に合う型から選ぶ
- 初めての転職や条件交渉に不安があればエージェント型、相場を知りたいなら求人サイト型、長く働きたいなら施設直接型
- 年収を下げないために、処遇改善加算・基本給と手当の内訳・夜勤手当・資格手当・離職状況の5つを面談で確認する
- エージェント型と求人サイト型を組み合わせた2〜3サービスへの登録が基本。全て無料で利用できる
まずは譲れない条件を数字で書き出し、2〜3サービスに登録するところから始めましょう。以下のサービスから、自分に合うタイプを選べます。以下のサービスでは、業界に特化した無料の転職相談が可能です。
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