「介護の夜勤専従で働きたいけど、正社員とパートどっちが得なの?」「パートのほうが自由だけど、将来が不安……」
夜勤専従は少ない出勤日数で高収入を得られる働き方ですが、正社員とパートでは給料・福利厚生・シフトの自由度が大きく異なります。
この記事では、正社員とパートの月収・年収比較、社会保険・退職金・有給の違い、それぞれのメリット・デメリット、さらに自分に合った雇用形態の選び方まで、2026年最新データをもとに徹底解説します。
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夜勤専従の正社員とパートの違い一覧
まずは正社員とパートの主な違いを一覧表で確認しましょう。給料だけでなく、福利厚生・勤務の自由度・キャリアの面でも大きな差があります。
| 項目 | 正社員(常勤) | パート(非常勤) |
|---|---|---|
| 給与体系 | 月給制(25〜33万円) | 日給制(18,000〜35,000円/回) |
| 年収目安 | 350〜450万円 | 216〜420万円(回数による) |
| 賞与(ボーナス) | あり(年2回、計2〜4ヶ月分) | なし or 寸志程度 |
| 社会保険 | 完備(健康保険・厚生年金・雇用保険) | 条件を満たせば加入可 |
| 退職金 | あり(勤続3年以上が多い) | 原則なし |
| 有給休暇 | 法定どおり(初年度10日〜) | 出勤日数に応じて比例付与 |
| 月の出勤回数 | 月9〜10回(施設規定) | 月4〜12回(希望を相談可) |
| シフトの自由度 | 低い(施設の指定に従う) | 高い(希望日を出せる) |
| 昇給・キャリアアップ | 定期昇給・役職登用あり | 昇給は限定的 |
| 副業(Wワーク) | 就業規則で制限されることが多い | 自由にできるケースが多い |
一言でまとめると、正社員は「安定・保障」、パートは「自由・柔軟性」がそれぞれの強みです。以降のセクションで、各項目を掘り下げて比較します。
夜勤専従の仕事内容やスケジュールについて詳しく知りたい方は「介護夜勤専従の年収・月収データ」をご覧ください。
【給料比較】正社員とパートの月収・年収
正社員の月収・年収
夜勤専従の正社員は月給制で、施設の規模や保有資格によって給与水準が変わります。
| 資格 | 月給(目安) | 賞与(年間) | 年収 |
|---|---|---|---|
| 無資格 | 25〜27万円 | 40〜60万円 | 340〜384万円 |
| 初任者研修 | 27〜29万円 | 50〜70万円 | 374〜418万円 |
| 実務者研修 | 28〜30万円 | 55〜75万円 | 391〜435万円 |
| 介護福祉士 | 30〜33万円 | 60〜80万円 | 420〜476万円 |
出典: きらケア(2026年3月取得)/ 賞与は施設規模による概算
正社員の最大の強みは賞与の存在です。年間60〜80万円の賞与が加わるため、月給ベースでは同程度でもパートとの年収差が大きく開きます。
パートの月収
パートの夜勤専従は日給制(1回あたり18,000〜35,000円)で、月の出勤回数によって収入が変動します。
| 出勤回数/月 | 日給18,000円の場合 | 日給25,000円の場合 | 日給35,000円の場合 |
|---|---|---|---|
| 月4回 | 72,000円 | 100,000円 | 140,000円 |
| 月8回 | 144,000円 | 200,000円 | 280,000円 |
| 月10回 | 180,000円 | 250,000円 | 350,000円 |
| 月12回 | 216,000円 | 300,000円 | 420,000円 |
月8回勤務で約20万円、月12回勤務なら約30万円が目安です。介護福祉士資格を持ち、老健などの高単価施設で月10回以上勤務すれば、月収30万円超も十分に可能です。
年収で比較するとどうなる?
- 正社員(介護福祉士): 月給30万円 + 賞与70万円 = 年収約430万円
- パート(月10回・日給25,000円): 250,000円 × 12ヶ月 = 年収約300万円
- パート(月12回・日給30,000円): 360,000円 × 12ヶ月 = 年収約432万円
パートでも月12回×高単価なら正社員並みの年収に。ただし賞与・退職金がないため生涯収入では差がつきます。
パートの夜勤専従の月収データをさらに詳しく知りたい方は「介護夜勤専従パートの月収まとめ」をご覧ください。
社会保険・退職金・有給の違い
給料だけでなく、福利厚生の差も雇用形態を選ぶうえで重要です。長期的に見ると、この差が数百万円の違いになることもあります。
社会保険
| 保険種類 | 正社員 | パート |
|---|---|---|
| 健康保険 | 加入(施設負担あり) | 週20時間以上かつ月額賃金8.8万円以上で加入可※ |
| 厚生年金 | 加入 | 同上 |
| 雇用保険 | 加入 | 週20時間以上で加入 |
| 労災保険 | 加入 | 加入(全労働者対象) |
※ 2024年10月の社会保険適用拡大(従業員51人以上の事業所)により、パートでも加入しやすくなっています。
夜勤専従パートの場合、16時間勤務×月8回=月128時間で週あたり約32時間。多くの施設で社会保険の加入要件を満たします。ただし月4〜5回程度の勤務だと加入できないケースもあるため、事前に確認が必要です。
退職金
退職金の有無が生涯収入を大きく左右する
- 正社員: 勤続3年以上で支給される施設が多い。勤続20年で200〜400万円が相場
- パート: 原則なし。一部施設で「退職慰労金」として少額支給されるケースはある
仮に勤続20年で退職金300万円の場合、年あたり15万円の差が正社員にはプラスされる計算です。
有給休暇
有給休暇は正社員・パートともに法定で付与されますが、付与日数が異なります。
| 勤続年数 | 正社員(週5日勤務相当) | パート(週3日勤務相当) |
|---|---|---|
| 6ヶ月 | 10日 | 5日 |
| 1年6ヶ月 | 11日 | 6日 |
| 3年6ヶ月 | 14日 | 8日 |
| 6年6ヶ月以上 | 20日 | 11日 |
出典: 厚生労働省「年次有給休暇の付与日数」(労働基準法第39条)
正社員は最大20日、パート(週3日)は最大11日と、約2倍の差があります。夜勤専従はもともと出勤日が少ないため有給の重要度は低めですが、病気やケガのときの保障として差が出ます。
介護職全体の年収・福利厚生について詳しくは「介護職の年収・給料の実態」で解説しています。
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正社員のメリット・デメリット
メリット
- 安定した月収: 出勤回数に関係なく毎月一定額が保障される。体調不良で1〜2回休んでも月給に影響しにくい
- 賞与で年収が上がる: 年2回の賞与で年間60〜80万円がプラス。パートとの年収差の主因
- 退職金で老後に備えられる: 勤続20年で200〜400万円。パートにはない長期的な資産形成
- 社会保険が完備: 健康保険・厚生年金・雇用保険に自動加入。将来の年金受給額にも差が出る
- 昇給・キャリアアップの道: ユニットリーダー・主任などの役職登用、定期昇給の仕組みがある
デメリット
- シフトの融通が利きにくい: 施設が決めたシフトに従う必要があり、「今月は少なめにしたい」が通りにくい
- 副業が制限される: 就業規則でWワーク禁止の施設が多い。収入源を複数持ちたい人には不向き
- 異動・日勤への配置転換リスク: 人員配置の都合で夜勤専従から日勤混合に変更される可能性がある
- 委員会活動・研修への参加義務: 正社員は施設内の委員会や研修に参加を求められるケースがある。夜勤明けに研修が入ると負担が大きい
パートのメリット・デメリット
メリット
- シフトの自由度が高い: 「月8回だけ」「来月は4回にしたい」など、出勤回数を希望ベースで調整できる
- Wワーク(掛け持ち)が可能: 別施設との掛け持ちや、介護以外の副業を組み合わせて収入アップ
- 日給が高い: 深夜割増25%+夜勤手当で、実質時給1,800〜2,000円相当。高単価施設なら1回35,000円超も
- 人間関係のしがらみが少ない: 委員会活動・会議への参加義務がなく、夜勤の業務に集中できる
- 合わなければ辞めやすい: 正社員と比べて退職のハードルが低く、施設を変えやすい
デメリット
- 賞与がない(or 寸志程度): 年間60〜80万円の差は大きい。年収ベースで正社員に劣りやすい
- 退職金がない: 長期勤続しても退職時の一時金は期待できない
- 収入が不安定: 体調不良で休めばその分収入が減る。施設の都合でシフトを減らされるリスクもある
- 社会的信用が低め: 住宅ローン・クレジットカード審査で不利になる場合がある
- 昇給・キャリアアップが限定的: 時給の昇給幅は小さく、役職に就く機会もほぼない
パートの「社会保険に入れない」は過去の話
2024年10月の法改正で、従業員51人以上の事業所では週20時間以上・月額賃金8.8万円以上の条件を満たせばパートでも社会保険に加入できるようになりました。夜勤専従パートで月8回以上勤務する場合、多くの施設でこの条件を満たします。
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こんな人は正社員向き/こんな人はパート向き
正社員が向いている人
- 安定した収入がほしい人: 毎月の給料が保障され、賞与・退職金もある。住宅ローンの審査も通りやすい
- 長く一つの施設で働きたい人: 定期昇給・役職登用があり、キャリアアップを目指せる
- 将来の年金を手厚くしたい人: 厚生年金に確実に加入でき、老後の年金受給額が増える
- 福利厚生を重視する人: 退職金・各種手当・研修制度など、正社員だけの福利厚生がある
- 家族を扶養に入れたい人: 健康保険の被扶養者制度を利用して、家族の保険料を抑えられる
パートが向いている人
- 出勤日数を自分で決めたい人: 月4回でも12回でも、ライフスタイルに合わせて調整可能
- Wワークで収入を最大化したい人: 複数施設の掛け持ちで月40万円以上稼ぐ人も
- 子育て・介護と両立したい人: シフトの融通が利くため、家庭の事情に合わせやすい
- いろいろな施設を経験したい人: 特養・老健・グルホなど複数の施設で働いてスキルを広げられる
- 短期間で集中的に稼ぎたい人: 「3ヶ月間だけ月12回勤務」など、期間限定の働き方もしやすい
未経験から介護業界に入る方法については「介護職に未経験から転職する方法」で詳しく解説しています。
正社員からパート・パートから正社員への切り替えポイント
正社員からパートに切り替えるケース
「正社員の拘束がきつい」「もっと自由に働きたい」と感じたとき、同じ施設内で雇用形態を変更できるケースがあります。
切り替え時のチェックポイント
- 退職金の支給条件を確認: 「勤続3年以上」の条件をクリアしてから切り替えるのが得策
- 社会保険の継続可否: パートでも条件を満たせば継続加入できるが、出勤回数を大幅に減らすと外れる
- 同じ施設内での切り替えなら「退職→再雇用」ではなく「雇用契約の変更」として処理してもらう(退職扱いにすると失業保険の受給資格に影響)
- 日給の水準を事前に交渉: 正社員時代の実績を根拠に、高めの日給設定を交渉する余地がある
パートから正社員に切り替えるケース
「安定がほしい」「キャリアアップしたい」と思ったとき、パートから正社員への登用を目指す方法があります。
正社員登用を成功させるコツ
- 介護福祉士を取得する: 正社員登用の条件として「介護福祉士以上」を設ける施設が多い。実務経験3年+実務者研修で受験可能
- 正社員登用制度のある施設を選ぶ: 大手法人や社会福祉法人は正社員登用の実績が豊富。面接時に確認する
- 夜勤以外の業務にも積極的に関わる: 委員会活動や研修への自主参加で「正社員として活躍できる」姿勢を示す
- 勤務実績を積む: 遅刻・欠勤がなく安定した勤務を6ヶ月〜1年続けると、施設側から声がかかるケースも
なお、介護福祉士の資格手当(月額平均9,055円)についての詳細は「介護福祉士の資格手当相場」で解説しています。
転職で雇用形態を変えるという選択肢
同じ施設での切り替えが難しい場合は、転職を機に雇用形態を変えるのも有効です。夜勤専従の正社員求人は大型の特養・老健に多く、パート求人はグループホームや小規模施設に多い傾向があります。
介護職の年収を上げる具体的な方法は「介護士の年収を上げる7つの方法」もあわせてご覧ください。
よくある質問(FAQ)
まとめ
この記事のポイント
- 正社員は月給25〜33万円+賞与で年収350〜450万円。安定・福利厚生が強み
- パートは日給18,000〜35,000円×回数制。月8回で約20万円、月12回で約30万円
- 社会保険はパートでも月8回以上の勤務なら多くの施設で加入可能
- 退職金は正社員のみ。勤続20年で200〜400万円の差がつく
- 正社員向き=安定・キャリア志向、パート向き=自由・Wワーク志向
- 同じ施設内での雇用形態変更や、転職での切り替えも現実的な選択肢
夜勤専従の正社員とパートは、どちらが「正解」ということはなく、自分のライフステージや優先事項に合った雇用形態を選ぶことが大切です。
20〜30代で長く介護業界でキャリアを積みたいなら正社員で福利厚生を享受しながら資格取得を目指すのが合理的。一方、子育て中で柔軟なシフトが必要だったり、複数施設で経験を積みたいならパートで自由度を確保するほうが満足度は高くなるでしょう。
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