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50代が介護転職しやすい理由と採用の実態
介護業界は現在、深刻な人材不足が続いており、2026年度に必要な介護職員数は約240万人とされています。採用側は年齢よりも「来てくれる人材」を求めており、50代の転職者は歓迎される立場にあります。
- 社会経験が長く、利用者や家族との対話が安定している
- 子育てや親の介護経験を持つ人が多く、即戦力になりやすい
- 体力的に無理しないラインを自分でわかっている
- 長期定着率が20〜30代より高い傾向がある
数字で見る50代の介護転職
| 指標 | データ | 出典 |
|---|---|---|
| 介護労働者に占める50代の割合 | 28.6%(最多年齢層) | 介護労働安定センター 令和6年度調査 |
| 年齢不問の介護求人割合 | ハローワーク掲載の90%超 | 厚生労働省 介護人材確保取り組み |
| 「資格・経験不問」の採用方針の事業所割合 | 41.5% | 介護労働安定センター 令和6年度調査 |
| 中途採用者のうち異業種からの転職割合 | 47.1% | 介護労働安定センター 令和6年度調査 |
| 2026年度に必要な介護職員数 | 約240万人 | 厚生労働省 介護人材需給推計 |
2025年度補正予算では介護職員に最大月額1万9,000円の賃上げ支援が決定し、2026年6月には介護報酬改定が前倒し実施される予定です。給与水準が上昇傾向にあることも、50代転職者にとって追い風となっています。
施設別採用傾向と50代に向く選び方
介護施設の種類によって、採用のしやすさ・業務の負荷・50代が活躍しやすい環境は大きく異なります。転職前に施設タイプの特徴を理解しておくことが、ミスマッチを防ぐ最初の一歩です。
特別養護老人ホーム(特養)
特養は介護度の高い利用者を24時間体制でケアする施設です。常勤職員の平均月収は処遇改善加算を含めると約34万9,000円と最も高い水準ですが、夜勤・身体介護・入浴介助など体力的な負荷も最大です。体力に自信がある50代には年収面で魅力がありますが、体への負担を考慮して夜勤なし・入浴介助なしの条件を事前に確認することが重要です。
デイサービス(通所介護)
デイサービスは日中のみの勤務で夜勤がなく、50代転職者に最も人気の高い施設形態です。身体介護の比重が特養より低く、レクリエーション企画・送迎補助・食事介助など前職のスキルを活かしやすい業務が中心です。ただし、午前の送迎時間帯と午後の入浴・レクが重なる時間帯は体を動かす場面が多いため、事前に業務内容の詳細を確認しましょう。
グループホーム(認知症対応型共同生活介護)
5〜9人の少人数単位で認知症高齢者の生活を支援する施設です。掃除・洗濯・料理などの家事支援が業務の大半を占めるため、家事経験が豊富な50代女性に特に向いています。利用者一人ひとりとの関係が深く築けるため、「仕事のやりがい」という点での満足度が高い施設です。夜勤がありますが、少人数ゆえに夜勤明けの消耗が特養より小さいとする声もあります。
有料老人ホーム
民間運営の有料老人ホームは、施設の規模・グレードによって業務内容が幅広いのが特徴です。介護付き有料老人ホームでは特養に近い身体介護を行いますが、住宅型・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)では生活援助メインで体力負荷が比較的低めです。フロントや受付業務などホテルライクな接客経験が活かせるポジションもあり、前職が接客・サービス業だった50代には相性がよい選択肢です。
| 施設タイプ | 夜勤 | 身体介護の度合い | 50代への採用傾向 | 平均月収目安 |
|---|---|---|---|---|
| 特養 | あり | 高(入浴・排泄など) | 経験不問で積極採用 | 約34万9,000円(処遇改善込) |
| デイサービス | なし | 中(レク・食事介助) | 50代・パート歓迎が多い | 約27〜30万円 |
| グループホーム | あり(少人数) | 低〜中(家事支援中心) | 家事経験者を高く評価 | 約27〜31万円 |
| 有料老人ホーム(住宅型) | 施設による | 低〜中 | 接客経験者が有利 | 約26〜32万円 |
介護職への転職実績が豊富なエージェントを活用すると、施設ごとの雰囲気・残業実態・50代の在籍状況などの内部情報を事前に入手できます。以下の記事も参考にしてください。
体力面をカバーする「担当業務の選び方」
50代転職者が最も心配するのが体力の問題です。介護の仕事はすべての場面で重労働というわけではなく、「夜勤なし」「入浴介助なし」「移乗補助機器あり」などの条件を選ぶことで、50代でも無理なく続けられる環境を見つけることができます。
求人票でチェックすべき「負荷軽減条件」
- 夜勤なし・日勤のみ:デイサービス・通所リハビリは原則夜勤なし
- 入浴介助なし or 機械浴あり:入浴介助は最も腰への負担が大きいため確認必須
- リフト・スライドボード導入施設:移乗介助の腰痛リスクを大幅に軽減
- 介護助手(生活援助員)ポジション:身体介護は有資格者が担い、食事・清掃・洗濯などを担当する役割
- パート・短時間勤務あり:週3〜4日・1日5時間など体力に合わせた勤務形態
近年、慢性的な人材不足を受け、身体介護以外の生活援助業務を「介護助手」として分離・分担する施設が増加しています。初任者研修(約130時間)を取得すれば介護助手として採用される道が開け、資格取得費用を施設が負担するケースも多く見られます。未経験の50代には最初の一歩として有効な選択肢です。
前職経験が活きる業務マッチング例
| 前職 | 介護職で活かせる業務 | 向く施設タイプ |
|---|---|---|
| 接客・販売・飲食 | コミュニケーション、レクリエーション企画 | デイサービス・有料老人ホーム |
| 主婦・家事専業 | 食事調理・洗濯・掃除・生活援助 | グループホーム・住宅型有料 |
| 看護・医療補助 | バイタル確認・服薬管理補助 | 特養・老健 |
| 事務・管理職 | 記録・書類整理・利用者家族対応 | 有料老人ホーム・デイサービス |
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年収の現実と前職給与ダウンへの対処法
50代介護職の平均年収
厚生労働省の令和5年度賃金構造基本統計調査をもとにした試算では、50代介護士の平均年収は約405万円(月収34.3万円:男性、32.6万円:女性)です。2025年度処遇改善加算の引き上げ・2026年6月の報酬改定前倒しにより、今後さらなる上昇が見込まれます。
出典:介護ぷらす「介護職の平均月収はいくら?2025年最新調査」
前職からの給与ダウンと対処法
製造業・営業・管理職からの転職では、年収ダウンが発生するケースは少なくありません。しかし、転職経験者の口コミを見ると「通勤距離の短縮」「残業の激減」「精神的ストレスの解消」などトータルの満足度が上がるという声が多く見られます。
- 夜勤手当を活用する:夜勤1回あたり5,000〜10,000円の手当が加算。月4〜5回で年間24〜60万円のプラス
- 処遇改善加算の高い施設を選ぶ:加算ランクの高い施設(特定処遇改善加算Ⅰ取得施設)では月収が3〜5万円変わる
- 介護福祉士資格を取得する:資格取得後の資格手当は月1〜2万円が相場。年収で12〜24万円アップ
50代転職者のリアルな収入変化(口コミ)
転職エージェント各社の体験談から見えてくる50代転職者の収入変化のパターンを整理します。
| 前職・状況 | 転職前年収 | 転職後年収 | 総合評価 |
|---|---|---|---|
| 製造業(管理職)52歳男性 | 520万円 | 380万円(特養・夜勤あり) | 「通勤30分短縮・残業ゼロ。総合満足度は高い」 |
| 接客業(店長)50歳女性 | 310万円 | 290万円(デイサービス・日勤) | 「土日休みが増えた。体が楽」 |
| 専業主婦ブランク後 54歳女性 | (パート年収)100万円 | 240万円(グループホーム・週4) | 「社会復帰として最適。やりがいが大きい」 |
年収450万円を超えている50代介護職は介護福祉士資格+夜勤+フロアリーダーのキャリアを積んだケースが多く、入職から3〜5年でのキャリアパスとして現実的な数字です。
50代から介護福祉士資格を取る道筋
「50代から資格を取るのは無理」と思っている人は多いですが、介護福祉士国家試験の合格者のうち40代以上が47.9%を占めており、50代での合格は決して珍しくありません。2025年1月実施の第37回試験では合格率78.3%(受験者75,387人・合格者58,992人)と比較的高い水準を維持しています。
出典:マイナビ介護職「介護福祉士国家試験(2025年)合格発表」
資格取得までのロードマップ
- 介護職員初任者研修(約130時間・2〜4ヶ月)を取得して就職
- 介護施設で実務経験3年(540日以上)を積む
- 並行して実務者研修(450時間・約6ヶ月)を受講(資格取得費用を施設負担するケースあり)
- 介護福祉士国家試験を受験 → 合格(合格率78.3%)
就職から国家試験合格まで最短3年〜3.5年です。54〜57歳で転職を開始しても、60歳時点で介護福祉士の資格を持つことが十分可能です。介護福祉士取得後は月1〜2万円の資格手当が上乗せされ、フロアリーダーやサービス提供責任者など上位ポジションへのキャリアパスも開けます。
2025年度からの新制度「パート合格」活用
2025年度より、13科目を3分野に分割して受験できる「パート合格制度」が導入されました。一部の科目を不合格でも合格した科目は2年間有効です。働きながら段階的に合格を積み上げられるため、50代の学習ペースに合わせて計画が立てられます。
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50代が転職を成功させる具体的ステップ
Step 1: 希望条件の優先順位を明確にする
50代転職で最初にやるべきことは「譲れない条件」の整理です。体力・通勤・収入・勤務形態のどこを最優先にするかを明確にすることで、施設タイプの絞り込みが早くなります。
- 夜勤:できる / できない / 月2〜4回なら可
- 入浴介助:全身介助は避けたい / 機械浴なら可 / 問題なし
- 勤務形態:正社員 / パート・アルバイト / 短時間
- 通勤時間:自転車圏内 / 30分以内 / 1時間以内
- 収入下限:月〇万円は確保したい
Step 2: 介護職専門の転職エージェントに登録する
50代の介護転職では、一般の求人サイトより介護専門エージェントを活用することが有効です。施設の内部情報(職員年齢構成・離職率・夜勤の頻度など)を事前に入手でき、50代採用の実績が多い施設を紹介してもらえます。複数のエージェントに登録して求人の幅を広げることが一般的です。
Step 3: 初任者研修の取得を同時並行で進める
未経験での転職活動と並行して介護職員初任者研修の受講を開始することで、採用確率が上がります。多くの施設が「研修受講中」でも採用を前向きに検討するため、「来月から通学開始予定」を伝えるだけで印象が変わります。研修費用は5〜15万円程度で、施設によっては採用後に全額補助されます。
Step 4: 面接では50代ならではの強みを伝える
面接では「長く働ける」「社会経験を活かしたい」というだけでなく、具体的なエピソードを交えて伝えることが重要です。
- 「前職でチームをまとめた経験から、申し送りやスタッフ間の連携に貢献できます」
- 「親の在宅介護を5年経験しており、認知症の方への対応は学習済みです」
- 「デイサービスを週3日からスタートし、体力を確認しながら正社員を目指したい」
よくある質問(FAQ)
まとめ:50代の介護転職はチャンスが大きい
- 介護求人の90%超が年齢不問。50代は業界最多の年齢層(28.6%)
- 施設タイプで労働負荷が大きく異なる。デイ・グループホームは体力負荷が低め
- 夜勤なし・入浴介助なし・介護助手ポジションで体力面の不安を解消できる
- 50代介護士の平均年収は約405万円。夜勤手当+資格手当で年収アップ可能
- 介護福祉士は実務3年+実務者研修で受験可。合格率78.3%で50代でも取得者多数
- 専門エージェントを活用して施設の内部情報を得ることが転職成功の近道
50代の介護転職は「遅すぎる」どころか、社会人経験が直接評価される業界です。体力面・収入面の不安を事前に整理し、自分に合う施設タイプを選ぶことが長期就労と満足度の高い転職につながります。まずは専門エージェントへの相談から始めてみてください。以下のサービスでは、業界に特化した無料の転職相談が可能です。
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