「病院勤務を続けることに限界を感じている」「夜勤を減らしたい」「もっと年収を上げたい」——看護師が転職を考える理由は人によってさまざまです。
大事なのは、転職理由によって選ぶべき職場がまったく違うという点です。たとえば「年収アップ」が目的なら訪問看護・産業看護師が有力候補ですが、「夜勤をゼロにしたい」ならクリニックやデイサービスのほうが現実的です。
この記事では、看護師の転職先8種類を年収・夜勤・残業・求人数で比較し、転職理由別のおすすめを整理しました。在職中の転職活動の進め方も合わせて解説します。
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看護師の転職先の種類一覧と年収比較
看護師の活躍の場は病院だけではありません。クリニックから企業、訪問看護まで多様な選択肢があります。まず全体像を把握しておきましょう。
| 転職先 | 年収目安 | 夜勤 | 残業 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 訪問看護ステーション | 400〜588万円 | 基本なし | 少なめ | 地域医療・患者との継続的関係 |
| 産業看護師(企業内) | 400〜550万円 | なし | 少なめ | 土日休み・残業少・ライフバランス◎ |
| 透析クリニック | 450〜600万円 | 基本なし | 少〜中 | 専門性が高く基本給が高め |
| 病院外来 | 400〜480万円 | なし | 中程度 | 病棟スキルを維持しつつ夜勤なし |
| 有料老人ホーム・特養(日勤専従) | 380〜480万円 | 選択可 | 少なめ | 医療行為は少なめ。安定志向向け |
| クリニック・診療所 | 350〜450万円 | なし | 少なめ | 土日休みが多い。家庭と両立しやすい |
| デイサービス | 350〜420万円 | なし | 少なめ | 完全日勤。介護施設での看護 |
| 保育園・学校(養護教諭補助) | 300〜380万円 | なし | ほぼなし | 夜勤ゼロ・年間休日多め。給与は低め |
出典:ジョブメドレー 看護師求人調査(2025年)、レバウェル看護 各種調査
看護師の全体平均年収は約519万円(2024年、ベースアップ評価料導入後)。転職先によって年収差が大きく、クリニックでは350万円台、訪問看護・透析では500〜600万円台と幅があります。夜勤手当(二交代制で月1回あたり約1.1万円)がなくなる分、年収は下がりやすい点を念頭においてください。
転職理由別|おすすめの転職先
「夜勤をゼロにしたい」→ クリニック・デイサービス・産業看護師
夜勤をやめたい場合、クリニック・診療所が最も確実な選択肢です。土日休み・残業少なめで、「病院での疲れを癒したい」という看護師に向いています。ただし、給与は病院より年間50〜80万円程度低くなることが多いです。
デイサービスは完全日勤で土日休みの求人も多く、介護施設という性質上、急性期の処置よりも生活支援中心の業務になります。「医療スキルは落としてもいいから体を休めたい」という方向けです。
年収も維持したいなら産業看護師も検討できます。ただし求人数が少なく、競争率が高い職種です。
「年収を上げたい」→ 訪問看護・透析クリニック
訪問看護ステーションは平均年収約400〜588万円と病院より高めです。利用者の自宅を一人で訪問し自立した判断が求められるため、責任の大きさが給与に反映されています。管理者ポジションになると年収がさらに上がります。
透析クリニックは夜勤がないにもかかわらず年収450〜600万円が相場で、専門性の高さが評価されます。透析の経験がある看護師は特に高く評価されます。
「スキルアップしたい・専門性を高めたい」→ 急性期病院・専門病院・在宅医療
より高度な医療に関わりたい場合は急性期病院の別科への異動や転職が基本です。ICU・ER・手術室など専門部署の求人は常にあります。また、在宅医療(訪問看護)でも自律した実践能力が磨かれます。
「ワークライフバランスを整えたい」→ クリニック・産業看護師・有料老人ホーム(日勤専従)
子育て中・介護中など、プライベートの時間を確保したい場合は日勤専従の求人が多い職場が最適です。有料老人ホームや特養の「日勤専従」枠、産業看護師は土日祝が休みになりやすく、年間休日120日以上の職場も珍しくありません。
夜勤なしで働きたい場合のより詳しい情報は、看護師の夜勤なし転職完全ガイドもあわせてご覧ください。
各転職先の詳細と特徴
訪問看護ステーション
高齢化社会が進む中で需要が急拡大している職場です。利用者の自宅で医療処置・服薬管理・リハビリ補助・家族への指導などを行います。一人での判断が求められる場面が多く、経験5年以上の看護師向けの求人が多いです。
- 夜勤なし(オンコール対応はある場合も)
- 自動車での移動が多い(車の運転が必要な場合がほとんど)
- 給与は病院と同等〜それ以上になりやすい
- 2025年以降も在宅医療需要で求人増が続く見通し
産業看護師(企業内看護師)
大企業・工場・IT企業などに配属される看護師です。社員の健康管理・健康診断の補助・メンタルヘルス対応・衛生委員会参加が主な業務です。定時退社・土日祝休みが基本で、ライフワークバランスを最優先にしたい方に向いています。
- 求人数は少なく競争率が高い(大企業への転職は特に難しい)
- 年収400〜550万円と安定しやすい
- 医療処置の実践機会は少ないため、臨床スキルは落ちやすい
クリニック・診療所
内科・整形外科・皮膚科・眼科など専門クリニックが主な転職先です。夜勤がなく残業も少なめですが、病院に比べて基本給は低めです。人間関係は少人数なためシンプルですが、院長・スタッフとの相性が大きく影響します。
- 夜勤なし・残業少なめが基本
- 土曜午前診あり・土日休みの求人は診療科による
- 年収350〜450万円が相場。病院より年収は下がりやすい
有料老人ホーム・特別養護老人ホーム(日勤専従)
介護施設での看護師業務は、バイタルチェック・服薬管理・医師との連携・急変時対応が主で、急性期の処置は少なめです。施設によって「日勤専従」「夜勤専従」「両方」の勤務パターンがあるため、求人票の確認が重要です。
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転職活動の進め方・スケジュール
在職中の転職活動の流れ
看護師の転職は在職中に動き始めるのが鉄則です。離職後は焦りから条件の悪い求人を選びやすくなります。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 転職3ヶ月前 | 転職エージェントへ登録・求人情報収集・転職軸の整理 |
| 転職2〜3ヶ月前 | 応募・書類選考・面接(1〜2社から徐々に増やす) |
| 転職1〜2ヶ月前 | 内定獲得・退職の意思表示(上司への報告) |
| 転職1ヶ月前 | 引き継ぎ・退職手続き |
| 転職当月 | 入職・オリエンテーション・研修 |
看護師の転職活動にかかる期間の目安は求人探しから内定まで1〜2ヶ月です。在職中の転職活動全体では2〜3ヶ月を見ておくと余裕を持って動けます。
退職の申し出タイミング:看護師の慣例として、少なくとも退職予定日の1〜3ヶ月前に上司に申し出るのがマナーです。病棟勤務の場合はシフト調整の関係で早めが安心です。
転職のベストシーズン
採用が活発になるのは4月入職に向けた1〜2月と、10月入職に向けた7〜8月です。クリニックや小規模施設は通年採用が多く、時期を選ばず応募できます。大病院・有名施設は競争率が上がる採用シーズンに合わせて動くのが得策です。
看護師転職エージェントの選び方
看護師向けの転職エージェントは複数あり、得意な領域や保有求人数が異なります。2〜3社に同時登録して比較するのが基本です。
| サービス名 | 求人数 | 特徴 | おすすめな人 |
|---|---|---|---|
| レバウェル看護 | 業界最大級 | 専任アドバイザー・面接対策◎ | 初転職・相談しながら進めたい人 |
| マイナビ看護師 | 大手クラス | 病院求人が豊富・全国対応 | 総合病院・クリニックへの転職 |
| ナース人材バンク | 10万件超 | 急いでいる方向け。スピード対応 | すぐに転職したい・求人数重視 |
| ナースではたらこ(ディップ) | 業界最大級 | パート・非常勤求人も豊富 | フルタイム以外の働き方を探したい人 |
エージェントは無料で利用でき、求人紹介・履歴書添削・面接対策・条件交渉まで代行してもらえます。「自力で探すのが面倒」という方ほど活用するメリットが大きいです。
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よくある質問
看護師が転職すると年収は下がりますか?
転職先によって異なります。クリニックやデイサービスは夜勤手当がなくなる分、病院より年間50〜80万円程度下がるケースが多いです。一方、訪問看護や透析クリニックは年収が上がる・維持できることもあります。年収を下げたくない場合は夜勤手当に頼らない職場の年収水準をよく確認しましょう。
転職活動は在職中と離職後どちらがいいですか?
在職中の転職活動が基本です。離職後は収入がない不安から焦りやすく、条件の悪い求人を選んでしまうリスクがあります。看護師は売り手市場で、在職中でも時間を作りやすい環境です。転職エージェントを使えば隙間時間で求人を探せます。
クリニックへの転職は後悔しますか?
「年収が思ったより下がった」「少人数の人間関係が逆にきつかった」という声があります。転職前に給与の詳細(夜勤手当の有無・賞与の実態)と職場の雰囲気を事前調査するのが大切です。エージェントから内部情報を教えてもらうのが有効です。
産業看護師になるにはどうすればいいですか?
求人数が少なく競争率が高いため、産業看護師を専門に扱うエージェントへの登録が近道です。経験5年以上・保健師資格や産業カウンセラーの資格があると有利です。未経験の場合は、まず中小企業の衛生管理補助から経験を積むルートもあります。
転職で後悔しないためのポイントは?
「なぜ転職するのか(転職理由)」と「何を優先するか(転職軸)」を整理してから動き始めることが最重要です。転職軸が「夜勤なし」なのに給与の高い夜勤あり求人に応募してしまうと同じ悩みが繰り返されます。転職エージェントとの面談で軸を整理するのも有効です。
まとめ:転職理由を軸に転職先を選ぶ
- 夜勤をやめたい → クリニック・デイサービス・産業看護師
- 年収を上げたい → 訪問看護・透析クリニック(夜勤なしで年収維持も可能)
- ワークライフバランス重視 → 産業看護師・有料老人ホーム日勤専従
- 転職活動期間は平均2〜3ヶ月。在職中に動き始めるのが基本
- 2〜3社の転職エージェントに同時登録して求人を比較するのが効率的
転職先の選び方について詳しくは、介護職への転職を検討している看護師へ|介護職未経験転職ガイドも参考にしてみてください。以下のサービスでは、業界に特化した無料の転職相談が可能です。
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