「夜勤専従なら稼げると聞いたけど、実際の年収はいくら?」「夜勤ばかりで体がもつか不安……」
介護の夜勤専従は、日勤よりも高い月収を得られる一方で、体への負担やワンオペの不安など、気になるポイントも多い働き方です。
この記事では、資格別・施設別の年収データから夜勤手当の相場、16時間夜勤のリアルなスケジュール、メリット・デメリット、さらに年収を上げるコツまでを網羅的に解説します。夜勤専従への転向を検討している方はぜひ参考にしてください。
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介護夜勤専従とは?仕事内容と1日のスケジュール
夜勤専従の基本情報
介護の夜勤専従とは、日勤は行わず夜勤帯(16:00〜翌9:00)のみを担当する勤務形態です。月の出勤回数は8〜10回が相場で、変形労働時間制の範囲内で調整されます。
雇用形態はパート・非常勤が主流で、常勤の夜勤専従は大型の特養や老健に限られる傾向があります。近年は人材確保策として夜勤専従制度を導入する施設が増えており、求人数も拡大傾向にあります。
夜勤専従の基本データ
- 勤務時間: 16時間(16:00〜翌9:00が一般的)
- 月の出勤回数: 8〜10回(週2〜3回ペース)
- 主な雇用形態: パート・非常勤が中心
- 16時間夜勤の採用率: 87.4%(介護施設全体)
出典: かいご畑(2025年調査)
16時間夜勤のタイムスケジュール
もっとも一般的な2交替制・16時間夜勤の場合、1日の流れは以下のとおりです。
| 時間帯 | 主な業務内容 |
|---|---|
| 16:00〜17:00 | 出勤・日勤スタッフからの引き継ぎ |
| 17:00〜19:00 | 夕食準備・配膳・食事介助・服薬介助 |
| 19:00〜21:00 | 口腔ケア・更衣介助・就寝準備 |
| 21:00〜22:00 | 消灯・見回り・介護記録作成 |
| 22:00〜翌5:00 | 夜間巡回(1〜2時間おき)・オムツ交換・体位変換・コール対応・仮眠 |
| 5:00〜7:00 | 起床介助・朝食準備 |
| 7:00〜9:00 | 朝食介助・服薬介助・介護記録作成・日勤への引き継ぎ |
| 9:00〜10:00 | 退勤 |
22時〜5時の深夜帯は利用者が就寝中のため、巡回とコール対応が中心です。施設によっては仮眠が2時間程度確保される場合もあります。ただし、ワンオペ率は61.2%と高く、緊急対応を一人でこなす覚悟は必要です。
【資格別】介護夜勤専従の年収・月収を徹底比較
夜勤専従の年収は保有資格によって大きく変わります。以下は月10回勤務(16時間夜勤)を想定した年収の目安です。
| 資格 | 日給(想定) | 月収(10回) | 年収 | 手取り(目安) |
|---|---|---|---|---|
| 無資格 | 26,300円 | 263,000円 | 315万6,000円 | 約252万円 |
| 初任者研修 | 28,075円 | 283,750円 | 340万5,000円 | 約272万円 |
| 実務者研修 | 29,850円 | 303,500円 | 364万2,000円 | 約291万円 |
| 介護福祉士 | 31,625円 | 326,250円 | 391万5,000円 | 約313万円 |
出典: きらケア(2026年3月取得)/ 手取りは額面×0.8の概算
無資格と介護福祉士の差は年収で約76万円。同じ夜勤回数でもこれだけの差が出るため、資格取得が年収アップの近道になります。
なお、介護職全体の平均年収は約370万円(月給約30万円)です。夜勤専従は日勤中心の働き方と比較して月出勤回数が少ないにもかかわらず同等以上の年収を得られる点が最大の特徴です。
介護職全体の年収データについて詳しくは「介護職の年収・給料の実態」で解説しています。
夜勤専従パートの時給相場
パートで夜勤専従をする場合の時給は以下のとおりです。
夜勤専従パートの時給目安(深夜割増込み)
- 無資格: 基本時給1,200円 → 深夜帯(22〜5時)1,500円
- 介護福祉士: 基本時給1,500円 → 深夜帯(22〜5時)1,875円
- 夜勤手当込みの実質時給: 1,800〜2,000円相当
- 高額案件では1回30,000円超も
深夜帯(22:00〜5:00)は25%以上の割増賃金が法律で義務付けられています。さらに施設独自の夜勤手当が加わるため、実質時給は日勤の1.5倍以上になるケースが多いです。
【施設別】夜勤手当の相場はいくら?
夜勤手当は施設の種類によって大きな差があります。2交替制の1回あたりの手当額を比較しましょう。
| 施設種別 | 夜勤手当(1回) | 特徴 |
|---|---|---|
| 介護老人保健施設(老健) | 12,900円 | 看護師常駐で医療的ケアが必要な利用者が多い。手当は最高水準 |
| 小規模多機能型居宅介護 | 10,000円 | 規模は小さいが夜間対応あり。ワンオペ率100% |
| 特別養護老人ホーム(特養) | 8,700円 | 入居者が多く夜勤専従の求人も豊富。要介護3以上が対象 |
| グループホーム | 8,200円 | 認知症対応。1ユニット5〜9人をワンオペで担当 |
老健は夜勤手当が1回あたり12,900円と最も高く、月10回勤務なら手当だけで月129,000円になります。年間にすると約155万円が夜勤手当として上乗せされる計算です。
施設選びで年収差は年間50万円以上
手当最高の老健と最低のグループホームでは、1回あたり4,700円の差があります。月10回×12ヶ月で計算すると年間56万4,000円の差です。同じ夜勤専従でも施設選びが年収を大きく左右します。
施設別の夜勤手当だけの年間収入(月10回の場合)
- 老健: 12,900円 × 10回 × 12ヶ月 = 154万8,000円/年
- 特養: 8,700円 × 10回 × 12ヶ月 = 104万4,000円/年
- グルホ: 8,200円 × 10回 × 12ヶ月 = 98万4,000円/年
ただし老健は医療的ケアの知識が求められるため、未経験から夜勤専従で入るなら特養のほうが現実的です。まずは特養で経験を積み、ステップアップ先として老健を目指す方法もあります。
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介護夜勤専従の5つのメリット
1. 日勤より高い月収を得られる
深夜割増25%+施設の夜勤手当の二重加算により、同じ労働時間でも日勤より約7万円以上高い月収になります。月10回の出勤で月収26〜32万円は、日勤のフルタイム勤務に比べてコストパフォーマンスが高い働き方です。
2. 出勤日数が少なく自由時間が多い
月8〜10回の出勤で残り20日以上が休日。夜勤明けの翌日は基本休みのため、連続した自由時間を確保できます。Wワークや資格の勉強、子育てとの両立にも向いています。
3. 日勤特有の業務がない
レクリエーションの企画・入浴介助・行事の準備といった日勤特有の業務がありません。夜間は巡回・排泄介助・コール対応が中心のため、業務内容がシンプルです。
4. 人間関係のストレスが少ない
夜勤帯は1〜2人体制で少人数。日勤のように多くのスタッフと関わることが少なく、人間関係のトラブルに巻き込まれにくいのが特徴です。介護職の離職理由1位は「人間関係(34.3%)」ですが、夜勤専従はその点でリスクが低いと言えます。
5. 生活リズムが逆に安定する場合も
日勤と夜勤を交互にこなすシフトに比べ、夜勤固定のほうが体内リズムが整いやすいというケースもあります。「早番→遅番→夜勤」の変則シフトが辛い人にとっては、むしろ夜勤専従のほうが体調管理しやすい場合があります。
介護夜勤専従のデメリット・きつい点4つ
1. ワンオペで全責任を負う場面がある
介護施設全体でワンオペ夜勤の割合は61.2%。グループホームや小規模多機能ではほぼ100%がワンオペです。利用者の急変や転倒事故が起きた場合、一人で初動対応をしなければなりません。
出典: 日本医労連2023年調査
2. 昼夜逆転による体への負担
夜間勤務は体内時計(概日リズム)を乱すリスクがあります。睡眠障害・慢性的な倦怠感・胃腸の不調を訴える夜勤従事者は少なくありません。特に40代以降は回復力が落ちるため、自分の体力と相談する必要があります。
3. 社会生活とのズレ
平日夜〜朝の勤務のため、家族や友人と生活時間帯が合わなくなりやすいのが現実です。子育て中の場合は、保育園の送り迎えやイベント参加が難しくなることもあります。
4. 未経験だと採用されにくい
夜勤は少人数体制で即戦力が求められるため、無資格・未経験ではいきなり夜勤専従として採用されるのは難しいのが実情です。まずは日勤で半年〜1年ほど経験を積み、施設内で夜勤専従に移行するのが一般的なルートです。
未経験から介護業界に入る方法については「介護職に未経験から転職する方法」で詳しく解説しています。
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夜勤専従で年収を上げる5つのコツ
1. 介護福祉士を取得する
無資格から介護福祉士になると年収は約76万円アップ。実務経験3年+実務者研修の修了で受験資格が得られます。夜勤専従で働きながら資格取得を目指す方も多くいます。
2. 夜勤手当の高い施設を選ぶ
前述のとおり施設種別で年間50万円以上の差が出ます。転職時は必ず夜勤手当の金額を確認しましょう。老健は最高水準の12,900円/回ですが、特養でも施設によっては10,000円以上のところがあります。
3. 処遇改善加算の手厚い法人を選ぶ
介護職員等処遇改善加算は、取得区分によって支給額が異なります。加算Iを取得している法人は職員への還元が手厚い傾向にあるため、求人票で確認するのがおすすめです。
4. 月の出勤回数を増やす
体力と相談の上ですが、月8回から10回に増やすだけでも月収は5〜6万円アップします。ただし変形労働時間制の上限があるため、施設の規定を事前に確認しましょう。
5. 夜勤専従×Wワークで収入源を複数化
月10回の出勤なら残り20日は休み。この時間を活かして別の施設でのダブルワークや、介護関連の副業(研修講師・記事執筆など)で収入を上乗せする方法もあります。
年収アップの具体的な方法については「介護士の年収を上げる7つの方法」もあわせてご覧ください。
よくある質問(FAQ)
まとめ
この記事のポイント
- 夜勤専従の年収は無資格315万円〜介護福祉士391万円(月10回勤務の場合)
- 夜勤手当は施設種別で年間50万円以上の差が出る(老健が最高水準)
- 出勤回数が少なく自由時間が多い反面、ワンオペ率61.2%・体への負担がデメリット
- 年収を上げるには資格取得と施設選びが最重要
- 未経験の場合は日勤で経験を積んでからの移行がおすすめ
夜勤専従は少ない出勤日数で効率よく稼げる働き方ですが、ワンオペの負担や生活リズムの変化など、覚悟すべき点もあります。自分の体力や生活スタイルに合うかどうかを見極めたうえで、施設選びにこだわることが年収アップへの第一歩です。
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